光化学スモッグとは

カテゴリ: 環境

読み: こうかがくすもっぐ

 光化学スモッグとは、自動車や工場からの排気ガスなどに含まれる窒素酸化物と、塗料や接着剤などに含まれている揮発性有機化合物が太陽からの紫外線を受けて化学反応を起こして「光化学オキシダント」という物質(酸化性物質)ができ、これが大気中に高濃度に滞留した状態を言う。
 一般に光化学スモッグは、夏の日ざしが強く、風の弱い日などに発生しやすく、遠くの山やビルが“もや”がかかったように見えにくくなったりするのは光化学スモッグによる。ちなみにスモッグ(smog)は、煙(smoke)と霧(fog)の合成語。

 光化学スモッグによる健康被害・症状は、多くは目がチカチカしたり、のどが痛くなったりするなど、目や呼吸器系に障害や疾患をもたらす一過性。屋外にいた場合はすぐ室内に移動し、水で目を洗ったりうがいをする。また、窓を閉め、涼しい部屋で安静にするのが望ましい。

 まれに重症化すると呼吸困難、手足のしびれ、めまい、頭痛、発熱、嘔吐、意識障害などの症状を引き起こすこともある。個人差も大きく、自分だけ症状が表れることもある。幼児・子供、病弱な人、アレルギー性の結膜炎や喘息などの持病がある人は注意が必要だ。なお、光化学オキシダントの影響はマスクなどでは予防できない。

 7月18日は「光化学スモッグ」の日とされている。光化学スモッグがわが国で初めて認知・注目されたのは1970年7月18日で、東京都杉並区の高校グラウンドで体育の授業を受けていた多数の女子高生が目の痛みや頭痛を訴えて倒れ、病院に運ばれた。その原因が光化学スモッグと判明した。

 その後光化学スモッグは1970年代に猛威をふるい、1973年には21都府県で最多の延べ328日の注意報発令があったが、80年代以降は沈静化、公害への社会的な意識の高まりとともに、私たちの意識からも光化学スモッグは過去の公害として遠ざかっていた。しかしここ数年、光化学スモッグは関東地方を中心に再発傾向にある。再発の要因としては、紫外線の増加、ヒートアイランド現象の影響、地球温暖化でも注目されるオゾン問題などを指摘する見方がある。

 「光化学スモッグ注意報」は「光化学オキシダントの濃度が高く、その状態が継続すると認められることを知らせる注意報」で、健康被害に注意する必要がある。春から秋(4〜10月)にかけて、陽射しが強く気温が高く風が弱いなどの気象条件などで、光化学スモッグは発生しやすい。とくに猛暑の夏は発生回数が多く、冷夏に少ない傾向がある。

 空気中の光化学オキシダントの濃度が0.12ppmに達すると、注意報が各自治体から発令される。濃度0.1ppmを超えるとが粘膜が強い刺激を受け、目や鼻、喉が痛くなるといった症状を引き起こすことがある。
 なお、自治体が発表する光化学スモッグ予報用語は、緊急度の低い順に「光化学スモッグ予報<光化学スモッグ注意報<光化学スモッグ警報<光化学スモッグ重大緊急報」となる。

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