原子炉とは

カテゴリ: 原子力災害

読み: げんしろ


 なお、核分裂炉は核分裂連鎖反応に主として関与する中性子の運動エネルギーの大きさによって「熱中性子炉」、「高速中性子炉」などに分類され、また減速・冷却に用いられる物質によって「軽水炉」(加圧水型原子炉、沸騰水型原子炉)、「重水炉」、「黒鉛炉」などに分類される。

 燃料には主に濃縮ウランが用いられ、一部ではMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)を使用しているものもある。運転の制御や停止の際には、制御棒と呼ばれる中性子吸収材が用いられる。
 核燃料物質が核分裂することで強い放射能を持った核分裂生成物が発生するため、これが環境に出ないようにするため、五重の壁(ペレット、燃料被覆管、原子炉圧力容器、原子炉格納容器、原子炉建屋)と呼ばれる閉じ込め対策がとられている。

 原子力発電の原子炉については、日本の商業用原子炉では2つの型式を採用している。北海道・関西・四国・九州電力が採用する加圧水型(PWR:Pressurized Water Reactor)と、東京・東北・中部・北陸・中国電力が採用する沸騰水型(BWR:Boiling Water Reactor)である。どちらも低濃縮ウラン燃料を使い、水で冷却する。2つの大きな違いは原子炉を冷却している水が沸騰しているかいないか、となる。

 加圧水型(PWR)は、現在世界でもっとも多い型式の原子力発電用原子炉で、発生した熱を受け取る冷却水に高い圧力をかけて水の沸騰を抑え、高い温度の水(高温高圧水)の状態で運転させ、その高温高圧水を熱交換器(蒸気発生器)に送り、蒸気を発生させて蒸気タービンに送って発電する仕組み。
 沸騰水型原子炉(BWR)は、原子炉の冷却水を直接沸騰させてできた蒸気をタービンに送り、発電する仕組み。加圧水型原子炉(PWR)に比べて構造面は比較的単純だが、原子炉冷却水が放射化されるため、タービン系機器の保守管理に被ばくの危険性があり、放射線の遮へいが必要。
 ちなみに、東京電力福島第1原発の原子炉は1~6号機のすべてが沸騰水型原子炉(BWR)である。

関連用語

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム (SPEEDI) 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)とは、原子力
原子力規制委員会 原子力規制委員会とは、わが国の原子力利用における安全の確保を図るため必要な施策を策定し、これらを実施す
原子力災害対策特別措置法 原子力災害対策特別措置法とは、原子力災害に対応するため、災害対策基本法、原子炉等規制法の特別法
原発ストレステスト 原発ストレステストとは、原子力規制委員会が原子力発電を行う電力会社などに対して義務づける原子力発電所
原発の新規制基準 原発の新規制基準とは、東京電力福島第1原子力発電所の事故を踏まえ、原子力発電所(以下、「原発」)の過酷
国際原子力機関(IAEA) 国際原子力機関(IAEA)とは、原子力の平和的利用を促進するとともに、原子力が平和的利用から軍事的利
国際原子力事象評価尺度(INES) 国際原子力事象評価尺度(INES)とは、国際原子力機関(IAEA)と経済協力開発機構原子力機関(
スリーマイル島原発事故 スリーマイル島原子力発電所事故とは、米国東北部のペンシルベニア州サスケハナ川の中州に立地するスリ
チェルノブイリ原子力発電所事故 チェルノブイリ原子力発電所事故とは、旧ソ連・現ウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電
東海村JCO臨界事故 東海村JCO臨界事故とは、茨城県那珂郡東海村の住友金属鉱山子会社の核燃料加工施設、株式会社ジェイ・シー・
東京電力福島第1原子力発電所事故 東京電力福島第1原子力発電所事故とは、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震とこれが引き起
放射能汚染水漏れ問題 放射能汚染水漏れ問題とは、東京電力福島第1原発1~4号機の一帯で放射性物質に汚染された水が地面や海に
ページのTOPへ

用語集一覧