国際原子力機関(IAEA)とは

カテゴリ: 原子力災害

読み: こくさいげんしりょくきかん(あいえいいーえい)

 国際原子力機関(IAEA)とは、原子力の平和的利用を促進するとともに、原子力が平和的利用から軍事的利用に転用されることを防止することを目的とする国際機関である。英語名は、International Atomic Energy Agency(通称 IAEA)、本部はオーストリア・ウィーン。

 IAEAは、国連機関ではないが、国連によって創設が決定された。1953年国連総会でのアイゼンハワー米国大統領による演説(「Atoms for Peace」演説)を直接の契機として、国際原子力機関創設の気運が高まり、1956年、IAEA憲章採択会議でIAEA憲章草案が採択され、1957年7月29日、IAEA憲章が発効、IAEAが発足した。組織は、総会と理事会、事務局からなり、2012年4月現在、加盟国は154カ国となっている。

 IAEAの職員数は約2300名、その長となるのは事務局長(任期4年)で、2009年12月から天野之弥氏が務めている(2013年9月1日現在)。
 2005年10月、原子力の平和的利用、原子力の軍事的利用転用防止におけるIAEAの貢献が認められ、IAEAおよび同エルバラダイ事務局長(当時)がノーベル平和賞を受賞した。
 
 IAEAは、東日本大震災での東京電力福島第1原子力発電所事故について調査団を派遣して調査、2011年6月1日、日本政府に査察結果を提出し、事故の要因は津波による非常用電源喪失であると結論、「日本の原発は津波災害を過小評価していた」とコメントし、日本の原子力発電所は安全対策の多重性確保を行って、あらゆる自然災害のリスクについて適切な防御策を講じるべき、とした。
 IAEAはその後も福島原発事故後の推移についても調査団を派遣、日本政府の「福島原発1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」など廃炉に向けた取組みについても、国際的なレビュー(評価・助言)を2013年5月に示している。
 なお、IAEAでは、原子力事故または事象の深刻度として「国際原子力事象評価尺度 (INES)」(レベル0(ゼロ)~レベル7までの8段階)を定めている。

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