屋根の雪下ろし転落事故とは

カテゴリ: 雪害

読み: やねのゆきおろしてんらくじこ

 屋根の雪下ろし転落事故とは、近年の冬季の雪害のなかで、もっとも多くの人的被害を出す屋根の除雪中の転落事故を言う。

 雪害というと、雪の重みや雪崩による家屋の倒壊・流出を考えがちだが、実は屋根の雪おろしでの転落や除雪作業中の排水溝への転落事故、屋根からの落雪に埋もれる・打たれるなどの事故、さらには高齢者の除雪作業中の発作が多数を占める。

 2010年度の雪害での人的被害は死者131人・重傷者636人、11年度の人的被害でも死者130人、重傷者824人が発生した。その内訳をみると、除雪作業中の死者が81.7%にのぼり、そのうち屋根からの転落が4割、年齢構成比では65歳以上の高齢者が65.7%を占めた。

 これを受けて国の「大雪に対する防災力の向上方策検討会」は2012年3月、報告書をとりまとめ、実践的な除雪作業中の事故防止対策の徹底、地域コミュニティの共助による雪処理などの励行等を提言。
 提言は、除雪作業は複数で行う、携帯電話を携行する、命綱・ヘルメットを着用する、はしごを固定するなどの実践的な事故防災対策を細かく例示したほか、地域一斉雪下ろし、除雪ボランティアなど雪処理の担い手による協力・安全対策の推進、広域連携による担い手確保と情報交換の推進、災害時要援護者の支援体制整備などへの取組みを促している。

 豪雪地帯では人口減少や高齢化が全国より進んでいることを背景に、空き家の除雪、建設業者の減少、財政力も低い水準などの課題に直面している。
 豪雪は“想定内”の気象災害だが、現代の最先端科学技術をもってしてもいまだに有効な克雪対策がない。除雪不要の「克雪住宅」の徹底した推進、その技術のイノベーションなど、抜本的な解決策に期待したいところだ。

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