有機塩素化合物とは

カテゴリ: 環境

読み: ゆうきえんそかごうぶつ

 有機塩素化合物とは、炭素原子(C)に直接塩素原子(CI)が結合した有機化合物で、ほとんどは人工的に作り出したもので、自然界にはほとんど存在しない。塩素の作用によって毒性が高く生物の体内に蓄積されやすい。

 不燃性、脂溶性などの特色から、この性質を利用してDDT、BHC、ディルドリン、エルドリン、エンドリン、クロルデンなどの殺虫剤・農薬や絶縁油、溶媒などがつくられた反面、その難分解性、蓄積性、毒性のために、地下水汚染、食物連鎖による生物体内濃縮、オゾン層の破壊など環境破壊や生体影響が表面化した。
 このため今日では、塩化ビニル、PCB、トリハロメタン、ダイオキシン、DDTなどについて「水質汚濁防止法」、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」などの環境基準が設定され、これらに基づいて有機塩素化合物の製造や排出が規制されている。

 有機塩素化合物は世界的に製造・排出規制がなされてきたいっぽう、今日的な課題に、残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)がある。有機塩素化合物は半揮発性の性質が多く、空中に拡散して国境を越え降下する運動を繰り返すことから、北極で有機塩素化合物の存在が観測され、またアザラシやイルカの体内に高濃度で蓄積されていることが観測され、地球規模で拡散する有害物質であることが認識された。
 このことから2001年5月、残留性有機汚染物質の国際的な管理を進めるための「ストックホルム条約」(POPs条約)が締結・発効し、国際的なPOPsの廃絶、削除等を行う枠組みが設けられ、環境モニタリングや対策などの各種の政策が進められている。

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