気候変動に関する政府間パネル(IPCC)とは

カテゴリ: 環境

読み: きこうへんどうにかんするせいふかんぱねる(IPCC)

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)とは、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)によって1988年11月に設置された、地球温暖化に関する最新の自然科学的および社会科学的知見をまとめ、地球温暖化対策に科学的基礎を与えることを目的とする公式の組織である。

 IPCC は、総会と、3つの作業部会、および温室効果ガス目録に関するタスクフォース(インベントリー・タスクフォース)により構成され、5〜6年おきに世界中の約1000人の科学者・専門家が参加・検討して「評価報告書(AR:Assessment Report)」をまとめ科学的な知識を提供している。

 評価報告書は、第1作業部会(WG1)が科学的根拠、第2作業部会(WG2)が影響・適応・脆弱性、第3作業部会(WG3)が緩和策についてまとめ、この3つを統合した「統合報告書」の4つの報告書から構成される。
 また、3つの作業部会の報告書は、それぞれ「政策決定者向け要約」と、より専門的で詳細な情報が記載される「技術要約」からなる。
 これまで1990年に「第1次評価報告書(AR1)」、1995年に「第2次(AR2)」、2001年に「第3次(AR3)」、2007年に「第4次(AR4)」が発表された。

 「第5次評価報告書(AR5)」については、次の3部の評価報告書がすでに発表されている――「第1作業部会の報告『気候変動2013 - 自然科学的根拠』」(2013年9月発表)、「第2作業部会の報告『気候変動2014 - 影響・適応・脆弱性』」(2014年3月発表)、「第3作業部会の報告『気候変動2014 - 気候変動の緩和』」(2014年4月発表)。
 ここで「AR5」の第1作業部会(自然科学的根拠)の“主な結論”からその要点を抜粋すると次のようになる――

・気候変動の原因:人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の要因である可能性が極めて高い(95%)。大気中の二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)は、過去80万年間で前例のない水準まで増加している
・気温:今世紀末には現在(1986-2005年)と比較して0.3~4.8℃上昇する
・海面水位:1901-2010年の期間中、世界平均海面水位は0.19m上昇した。世界の平均海面水位は21世紀中に上昇し、今世紀末には1986-2005年と比較して、0.26~0.82m上昇する・北極などにおける海氷の変化:21世紀中に北極海の海氷は縮小かつ薄くなり続け、また北半球の春期の積雪が減少する可能性が非常に高い(90%)……

 3つの作業部会報告の知見を統合した「統合報告書」の発表は、2014年10月31日以降(2014年9月25日現在、未定)となっている。

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