災害食とは

カテゴリ: 災害対策

読み: さいがいしょく

 災害食とは、非常食に代わる災害時の食のあり方を指す概念であり、災害時の食への課題提起のなかで、近年浮上してきた新しい用語である。

 これまで非常食というと、災害などの非常事態に備えて、あらかじめ準備しておく食料のことを言い、非常事態はいつ起こるかわからないことから、保存性に優れた物を備蓄しておくことが望ましいとされてきた。

 しかし近年、健康二次被害を防ぐ観点から、保存性だけを重視する非常食の考え方が変わってきている。とくに行政では長期保存ができ、比較的安価な乾パン・クラッカー類を備蓄してきたが、賞味期限切れになると破棄して総入れ替えになるなど、「使わない」ことを想定している傾向があった。

 実際の避難所などでの被災生活からの教訓は、乾パン・クラッカー類は喉を通らない、すぐに飽きる、高齢者は飲み下すことが困難など課題が多く、発災後2、3日目くらいで救援物資としておにぎりや弁当が届き始め、乾パン・クラッカー類はまさに使われないまま救援物資の倉庫に大量に残った。

 いっぽう、平時に使う食品を多少余分にストックして回転させて消費する「ローリングストック」の考え方が浮上、また、被災地に入って救援する側の食のあり方についても課題が指摘されている。

 こうした背景から、長期保存食品類(缶詰、レトルト食品を含む)とローリングストックのバランスのとれた災害時の食など、健康二次被害を防ぐ「災害食」の研究が緒についている。

関連リンク

関連用語

2004年「災の年」(2004) 2004年「災の年」とは、「今年の漢字」に「災」が選ばれたことに示されるように災害の多かった年であ
アニバーサリー反応 アニバーサリー反応とは、災害が起こった周年記念日などの節目で、「報道などを通じて被災者が震災の状況を
安否確認 安否確認とは、災害時に家族や親しい人、知人が無事かどうか、どこにいてどうしているかなどを確認すること。その情報
一時(いっとき)避難場所 一時(いっとき)避難場所とは、大規模火災や地震などの災害が発生した場合に、広域避難場所や指定さ
NBCR災害 NBCR災害とは、核物質(Nuclear)、生物剤(Biological)、化学剤(Chemical)、放射性物質(Radiological)によって
エリア防災 エリア防災とは、高層建築物、地下街・地下施設、交通関連施設などが集中する都市の街区では、建築物の防災対策だけ
AED AEDとは、心臓に電気ショックを与え、心臓のふるえを取り除く(除細動)機器の略称で、英語のAutomatedExternalDefibrillat
応急手当 応急手当とは、負傷や急病などに対して家庭や職場でできる手当のことを言う。病院に行くまでに一時的に応急手当をする
黄金の72時間 黄金の72時間とは、地震などの災害が発生によって倒壊した建物等の下敷きになった人の救出にあたっては、経過時間
改正消防法 改正消防法とは、ここでは2009年6月1日の消防法の一部改正・施行を言う。同改正の趣旨は、大地震発生に備える大規模
家庭防災会議 家庭防災会議(または家族防災会議)とは、災害に備える家族同士の話し合いのことを言う。国の中央防災会議や都道
簡易トイレ 簡易トイレとは、一般的にはトイレがないところで便意や尿意を催したときに使用する小型の便器(トイレ)を言うが、
感震ブレーカー 「感震ブレーカー」とは、地震発生時に感震器で検知した地震信号が設定した値を超えたときに(例:震度5強以上
九都県市合同防災訓練 九都県市合同防災訓練とは、首都圏の9つの都県市――埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市
救命処置 救命処置とは、けがや病気の中でも最も重く緊急を要する心臓や呼吸の停止に対して、その人の命を救うために、そばに居
共助 共助とは、地域、コミュニティでの助けあいを言う。助けあいは、地域のためであり、同時に、自分のためでもある。とくに災
緊急消防援助隊 緊急消防援助隊とは、全国的な消防応援の制度および同制度に基づく消防部隊で、大規模災害や特殊災害が発生し、
携帯電話「災害用伝言板」 携帯電話「災害用伝言板」とは、携帯電話会社各社が提供する、災害時に携帯電話で安否確認できる「災
健康二次被害 健康二次被害とは、避難所生活などの環境の激変から、体調を崩す、持病を悪化させる、また精神的に追い込まれるな
建築物応急危険度判定 建築物応急危険度判定とは、大地震で被災した建築物を調査し、余震などによる倒壊の危険性や外壁・窓ガラ
広域緊急援助隊 広域緊急援助隊とは、全国の都道府県警察に設置されている災害対策専門部隊を言い、国内での自然災害や大規模な
広域避難場所 広域避難場所とは、地方自治体が指定する、地震などによる火災が延焼拡大して地域全体が危険になったときに避難す
国連防災世界会議 国連防災世界会議(WorldConferenceonDisasterReduction)とは、グローバルな防災戦略について議論する国連主
災害関連死 災害関連死(または震災関連死)とは、復興庁の定義によると「東日本大震災による負傷の悪化などにより死亡し、災害
災害救助法 災害救助法は、災害が起こったとき、国が地方公共団体、日本赤十字社やその他の団体や国民の協力のもとで罹災者に対
災害時帰宅支援ステーション 災害時帰宅支援ステーションとは、大地震が発生して公共交通機関が不通となったとき、徒歩で帰宅し
災害時多目的船 災害時多目的船とは、広域的被害をもたらす大規模な自然災害への対応を想定して、災害応急対策を実施する際に必
災害時要援護者 災害時要援護者とは、高齢者、障害者、乳幼児、妊婦、傷病者、日本語の理解が不自由な外国人など、災害時に自力
災害対策基本法 災害対策基本法は、死者・行方不明者が5千人を超えた1959年9月の伊勢湾台風を機に制定された法律(1961年公布)
災害対策本部 災害対策本部とは、一般的には、大きな災害に遭遇した組織・機関、民間企業等が災害対策を推進するために設置する
災害統計 災害統計(disasterstatistics)とは、災害の原因、被害対象、規模(死傷者数、被害範囲など)、期間、場所、被害額な
災害用伝言ダイヤル171 災害用伝言ダイヤル171とは、NTTが地震などの突発的な災害の発生で、被災地への電話通信回線が一挙に増
挫屈 挫屈とは、柱などの細長い部材、または板状の部材に、その部材の持つ強度以上の圧縮力がかかると湾曲し、挫(くじ)けるよ
指定行政機関 指定行政機関とは、災害対策基本法2条3号(および武力攻撃事態法第2条第4号)の規定により、内閣総理大臣によって
指定避難所 指定避難所とは、災害救助法が適用される規模の災害が発生、または発生するおそれがあり、かつ多数の避難者がある場
自衛隊災害派遣 自衛隊災害派遣とは、各種災害の発生時に、被災自治体、消防・警察等のみでは救助・救援などの応急対応が困難な
地震保険 地震保険とは、「地震保険に関する法律」に基づき、政府と損害保険会社が共同で運営する損害保険で、地震で発生した損
事前復興 事前復興とは、平時のうちにに災害が発生した際のことを想定し、被害最小化につながる都市計画やまちづくりを推進する
事前防災 事前防災とは、災害が起こるまえの備えを言う。もともと防災という用語には事前の備えの意味があるが、「防災」は広く
地盤品質判定士 地盤品質判定士とは、地盤工学に関する高度な専門知識と倫理観を兼ね備えた技術者として、宅地地盤の品質を確認
垂直避難 垂直避難とは、災害時に身に危険が迫っているが、安全な場所まで避難する時間がない場合、安全な場所と空間を確保する
水防団 水防団とは、わが国の水防に関する防災組織である。水防法の規定により、市町村(あるいは水防事務組合、水害予防組合)
筋交い 筋交いとは、建物が地震や風などで倒れたりしないように、柱と柱との間に斜めに入れる部材である。英語ではブレース(br
総合防災訓練 総合防災訓練とは、災害対策基本法、防災基本計画など各種規定に基づいて政府として行う防災訓練を指す。毎年、8
大規模雨水貯留施設 大規模雨水貯留施設とは、大雨時の河川や下水道の雨水処理の負担を軽減し、都市水害の要因となる「内水氾濫
地域防災計画 地域防災計画とは、災害対策基本法に基づき、都道府県、市町村が地域の実情に即して作成する災害対策全般にわたる
中央防災会議 中央防災会議とは、災害対策基本法に基づいて設置された防災に関する重要政策を決定する国の会議。内閣総理大臣を
調整池 調整池とは、雨水の河川への流出量を一時的に貯留し調整することを目的に設置される施設のことを言う。例えば、上流流域
TEC-FORCE(テック・フォース) TEC-FORCE(テック・フォース:TechnicalEmergencyControlForce)とは、国土交通省の「緊急災害
DIG(災害図上訓練) DIG(災害図上訓練)とは、参加者が地図を使って防災対策を検討する訓練のこと。Disaster(災害)、Imagin
東京消防庁ハイパーレスキュー 東京消防庁ハイパーレスキューとは、東京消防庁「消防救助機動部隊」の通称で、特別な技術・能力
東京都の地域危険度 東京都の地域危険度とは、正式名称は東京都「地震に関する地域危険度測定調査」で、東京都内を町・丁目単位
トランスサイエンス トランスサイエンス(trans-science)とは、一般的には「科学に問うことはできるが、科学によってのみでは
同時多発グリッドロック 同時多発グリッドロックとは、同時多発的に起こる都市部の超交通渋滞を言う。2011年3月11日の東日本大
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震とは、房総半島の東方沖から択捉島の東方沖にかけて、北米
HUG(避難所運営ゲーム) HUG(避難所運営ゲーム)とは、静岡県が図上訓練の一種として開発した避難所運営ゲームで、住民が避難
被害予測システム 被害予測システムとは、災害が発生した直後に、自然外力(地震データや豪雨データなど)のデータを過去に起こ
非常食 非常食とは、災害などが発生して飲用水・食料の入手が困難になる非常事態に備えて、あらかじめ準備しておく食料のことを
非常持ち出し袋 非常持ち出し袋とは、災害が起こって避難するときに持ち出す、当面自分が必要とする最小限の品を納めた袋(バッ
避難指示と避難勧告 避難指示と避難勧告とは、いずれも災害対策基本法が規定する措置で、水害や土砂災害、高潮、そして津波など
避難所開設・運営 避難所開設・運営とは、災害で住宅に住めなくなった被災者が一定期間避難生活をする場を開設し運営することを
備蓄 備蓄とは、将来の物資の逼迫を想定し、それに備えてその物資あるいはそれに代わる物資を蓄えることを言う。ここでは災害を
ピロティ構造 ピロティ構造とは、土地を有効活用するために、1階部分を柱だけの空間にして駐車場などとし、2階以上をオフィスや
ファスト・フォース ファスト・フォースとは、防衛省・自衛隊が、日本で発生するさまざまな自然災害などに常時即応できる態勢で
福祉避難所 福祉避難所とは、災害時に、一般避難所では避難生活が困難な、高齢者や障害者、妊婦など、災害時に援護が必要な人た
防災基本計画 防災基本計画は、災害対策基本法に基づいて中央防災会議(会長:内閣総理大臣)が作成する政府の災害対策に関する
防災行政無線 防災行政無線とは、国および地方公共団体が災害時に、災害の規模、災害現場の位置や状況を把握し、いち早く正確な
防災訓練 防災訓練とは、災害などに備えた訓練を言う。わが国の防災訓練のルーツは、江戸の町火消に見られ、今日の正月の消防出
防災公園 防災公園とは、地震や火災などの災害が発生したときに、住民の生命、財産を守るため、避難地、避難路等として機能する
防災士 防災士とは、特定非営利活動法人日本防災士機構が、社会・地域の防災力向上に貢献する人材を認証する民間資格。日本防災
防災倉庫 防災倉庫とは、災害に備えて、救命のための用具や初期消火用具、避難関連用品、炊き出し用具などを保管しておく倉庫を
防災の主流化 防災の主流化とは、東日本大震災の教訓を総括した中央防災会議「防災対策推進検討会議」がその最終報告(2012年7
防災白書 防災白書とは、政府が防災について行った施策の記録をとり、今後なにを行おうとしているかを国会に報告するための法定
防災力強化マンション認定制度 防災力強化マンション認定制度とは、大阪市が震災に対しての備えを市民と協調して行うことを趣旨
やさしい日本語 やさしい日本語とは、国内の外国人に重要な情報が伝わらないことを防ぐために、弘前大学社会言語学研究室が開発
遊水池 遊水池とは、洪水時に、意図的に河川の流水を一時的に氾濫させる土地(“遊水地”とも)を言う。言わば、車のハンドルの
レジリエンス レジリエンスとは、英語の“resilience(名詞形)で、一般的には「(困難に)負けない」という意味。精神医学・心
ページのTOPへ

用語集一覧