阪神・淡路大震災(1995)とは

カテゴリ: 災害教訓

読み: はんしん・あわじだいしんさい(1995)

阪神・淡路大震災とは、1995(平成7)年1月17日午前5時46分に起きた淡路島北部を震源とするマグニチュード(M)7.3の直下地震による戦後最大の都市型大災害である。気象庁による地震の正式名は「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」。

 最大震度7の激しい揺れに襲われたのは、明石市、神戸市、芦屋市、西宮市、宝塚市などの各都市(兵庫県沿海部とその周辺地域)および淡路島北部で、各地で甚大な被害が発生した。
 死者6434人(兵庫県「災害関連死」919人を含む)、行方不明者3人、負傷者4万人以上、家屋の全半壊約24万棟。地震による火災での全半焼約6200棟超。避難者数はピーク時で31万6678人となった。災害救助法適用は兵庫県内10市10町にのぼった。

 現代都市を襲った直下地震の被害は、木造・非木造建築物、土木構造物などの倒壊や崩壊、ライフラインの断絶、広域同時多発火災、地盤液状化、六甲山地での斜面崩壊など、都市のあらゆる複合的な災害事象をもたらした。

 地震の発生が真冬の早朝ということもあって、死者の8割以上が木造住宅等の倒壊による圧死や窒息死であった。鉄筋コンクリート造りのビルにも大きな被害が出た。とくに目立ったのは1階部分や、中間階が潰れるケースで、地震の発生が平日の昼間であれば、オフィスビルで多数の死傷者が出た可能性がある。

 阪神・淡路大震災を契機に、建物の耐震化が大きな防災課題となり、耐震診断・耐震補強の強化・促進を進めることとなった。とくに建物倒壊・損壊が、建築基準法のいわゆる「新耐震基準」(1981年6月1日以降の基準)以前に建てられた「既存不適格建物」に集中していたことから、「新耐震基準化」が急務となり、震災後、国は耐震改修促進法を定め、現在、2005~15年に耐震化率を75%から90%に引き上げる方針で、都道府県に促進計画策定を義務づけている。

 阪神・淡路大震災での被害は、交通関係については、港湾関係で埠頭の沈下等、鉄道関係で山陽新幹線の高架橋等の倒壊・落橋による不通、道路関係で高速自動車国道、阪神高速道路等の通行止めなどの被害が発生。とくに、阪神高速道路神戸線の倒壊は、震災の甚大な被害を象徴するものとして世界中のメディアのトップに大きく掲載された。
 また長期間にわたるライフライン(上下水道・電気・ガス・電話)の不通、消防・救急体制の混乱、各種産業・企業への被害、文化財への被害などで、経済的被害総額はおよそ10兆円に達した。

 阪神・淡路大震災の教訓としては、政府の状況把握の遅滞、兵庫県知事による自衛隊災害派遣要請の遅延など、政府・行政側の災害時対応においてさまざまな問題が浮き彫りになったことがある。また、災害応急対応、人命救助・被災者支援など、従来の災害関連法規や制度では対応できなかったことから、法整備をはじめ、各種対策が講じることになった。
 また地域防災力を高めるための各種施策が講じられた。いっぽう、地震研究や地震対策においては、これまでの“災害を押さえ込む、被害を出さない”考え方から、新たに「被害を減らす」、「減災」の重要性が認識・推進されるようになった。
 そして、避難所や仮設住宅での長期避難生活における被災者支援の必要性や、一般市民による継続的な被災者支援ボランティア活動の重要性が認識され、「ボランティア元年」の言葉も生まれた。

 阪神・淡路大震災でわが国の都市災害・都市防災の考え方は大きく変わったが、東日本大震災で再び新たな課題が突きつけられることになった。「災害は進化する」というが、進化する災害に対抗するには私たちも防災意識も日々進化させ、新たな災害への想像力を養わなければならない。

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