首都圏大規模水害の被害想定とは

カテゴリ: 風水害

読み: しゅとけんだいきぼすいがいのひがいそうてい

 首都圏大規模水害の被害想定とは、中央防災会議の「大規模水害対策に関する専門調査会」が、利根川・荒川の氾濫や東京湾の高潮浸水を対象として行った首都圏大規模水害のシミュレーションとその被害像の想定を言う。

 同専門調査会は、近年の国内外の水害の増加、地球温暖化に伴う洪水リスク上昇の警告を受けて2007年に設置され、2010年4月に調査結果を「浸水範囲ならびに被害の想定」と「大規模水害に対する対策」にまとめ最終報告とした。

 被害想定は「利根川首都圏広域氾濫」、「荒川右岸低地氾濫」、「東京湾高潮氾濫」の3つのケースで行われ、利根川・荒川氾濫については200年に1度の確率で発生する大雨を、東京湾高潮については室戸台風規模を想定した。
 それによると、利根川首都圏広域氾濫では、利根川の埼玉県加須市で堤防が決壊する想定で、浸水面積約530平方km、浸水区域内人口約230万人、浸水世帯数約86万世帯、孤立者数最大約110万人、死者約2600人となる。
 また、荒川右岸低地氾濫:荒川の東京都北区で堤防が決壊する想定では、約110平方kmが浸水し、約120万人に影響、浸水世帯数約51万世帯、孤立者数最大約86万人、死者は約2000人。この場合、地下鉄等の浸水被害は17路線・97駅、約147kmに及ぶ。
 そして、東京湾の高潮氾濫では、浸水面積約280平方km、浸水区域人口約140万人、孤立者数最大約80万人、死者約7600人としている。

 首都圏における大規模水害の特徴として、「広域かつ大規模な浸水」、「市域全体が浸水する市区町村がある」、「浸水深が3階以上に達し、死者の発生率が極めて高くなる地域がある」、「安全な避難場所(高台)を確保することが困難な地域がある」、「地下空間を通じた浸水区域の拡大」、「短時間で広範囲な地下空間に浸水が拡大」、「地下空間からの逃げ遅れやビルの地下部分の浸水による機能麻痺などの被害発生」などを上げている。

 中央防災会議は東日本大震災後の2012年9月6日、「首都圏大規模水害対策大綱」を決定している。

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