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「火星に水の流れ」 NASAの探査機が発見 生命探査へ期待

 火星の表面に濃い塩水が流れている新たな証拠を米航空宇宙局(NASA)の探査機がとらえた。生命の存在に欠かせない水の発見は、今後の探査計画に大きな影響を及ぼすものと期待が高まっている。


 NASAは火星を周回している探査機「オービター」がとらえた川が流れた跡のような、縞模様を描く無数のすじに着目。これらのすじは、暖かい季節を迎えると、色が濃くなって斜面を流れ落ちるように見え、寒い時期には消滅するという。


 NASAとジョージア工科大学の研究チームが、オービターがとらえた画像を解析し、物質ごとに異なる光の波長を調べたところ、火星の中緯度付近の複数の地点で、過塩素酸塩が混じった水が分布していることがわかった。


 過塩素酸塩の鉱物は、NASAの火星探査機フェニックスによる探査でも発見されているが、今回の発見は以前とは別の場所で、水と交じり合った状態で確認された。


 塩分濃度が濃いと、水は凍りにくくなる。平均温度が氷点下63℃と言われる火星は気圧が地球の100分の1と低く、通常の水であれば0℃~10℃でしか液体の状態では存在し得ない。


 しかし、過塩素酸塩の塩水であれば、氷点下70℃でも液体で存在できることから、研究チームは「地球上でも南米チリの砂漠地帯に似たような環境がある。長い間、死の惑星とみなされていた火星に生命が見つかる可能性は十分にある」として、これからの火星探査計画に期待を寄せている。


 なおこの研究成果は、英科学誌「ネイチャー・サイエンス」電子版に掲載された。

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