感染症
Loading

豪雨被害の被災地 自宅の後片付けで破傷風に 茨城県で初

 「関東・東北豪雨」による鬼怒川の決壊で、茨城県常総市で自宅の後片付けをしていた60代の男性が、ケガした傷口から菌が入る「破傷風」と診断されたことが、5日明らかになった。被災した常総市では、住民やボランティアに対して感染への注意を呼びかけている。


 茨城県保健予防課によると、男性は先月15日、浸水した自宅の後片付けをしている最中に左手指に釘が刺さるケガをした。先月28日に筋肉がこわばって、口が開けられなくなったため、つくば市内の医療機関を受診したところ、破傷風と診断された。


 男性の症状は軽く、今月1日に回復して退院。茨城県によると今回の水害で破傷風の患者が報告されたのは県内で初めて。


 破傷風は、土の中の破傷風菌が傷口から侵入すると、3日~21日の潜伏期間を経て、全身がこわばったり、筋肉のけいれんが起きるなどの症状が起こる感染症で、ヒトからヒトへは感染しない。感染すると、あごや首の筋肉がこわばって口が開けにくくなり、歩行や排尿・排便障害を経て、重症化すると、呼吸ができなくなり死亡する場合もある。


 県は5日、住民やボランティアに傷口に土が付いたり、ガレキなどでケガした場合は、傷口をよく洗って消毒し、万が一、ケガから3週間近くの間に症状がみられたら、医師の診断を受けるよう注意を呼びかけた。


 国立感染症研究所によると、40代以上の世代は破傷風菌に対して免疫が十分ではなく、毎年全国で100人近くの患者が報告される。被災地などケガしやすい環境で作業する人は、ワクチンの予防接種によって、2カ月程度で免疫がつけられるとしている。

 あなたにオススメの記事