歴史
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奈良時代の僧侶・行基が築いた ため池が世界かんがい遺産に

 建設から100年以上過ぎたダムや水路、水車などといった歴史的なかんがい施設の保全をめざす「世界かんがい施設遺産」に、奈良時代に僧侶、行基らが築造した大阪最大の「久米田池」など、4つの施設が登録された。


 国際かんがい排水委員会(ICID)が認定・登録する「世界かんがい施設遺産」は、世界の農業文明の発展に寄与した、かんがい施設の歴史的な価値を評価し、保全をめざす目的で2014年度に創設したもの。


 フランスで12日に開かれたICIDの国際執行理事会では、日本を含む3か国の9施設が登録されることが決まった。登録が決まった国内のかんがい施設は、大阪府最大の面積を持つ「久米田池」や、江戸時代の作られた日本で1、2の大きさを誇る愛知県の「入鹿(いるか)池」など4カ所。


 このうち「久米田池」は、東大寺建立の責任者であった僧侶、行基らが西暦725年から14年の歳月をかけて、複数の小さな池を集めて、巨大な池に拡張したもので、現在も農業用水として80ヘクタールもの水田を潤している歴史的な遺産だ。


 また、長さ724メートル、高さ約26メートルの堤防を持つ愛知県犬山市の「入鹿池」は、徳川家康の九男で、尾張藩の徳川義直の許可のもと1633年に築かれた農業用ため池。貯水量は1500万立方メートルと、国内で1、2の規模を誇る。


 このほか新潟県上越市と妙高市の山腹に400年前に作られた全長26キロの上江幹線用水路と、岐阜県関市で10年の歳月をかけて400年前に作られた曽代用水が世界かんがい施設に登録された。

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