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東洋ゴム エンジンやモーターの防振ゴム 8万個に不正発覚

 東洋ゴム工業は14日、鉄道や船舶、建設機械などに使われる防振ゴム部品の一部で、性能検査のデータを改ざんしていた事実が発覚したと発表した。同社は今年3月、建設用の免震ゴムの性能偽装が明らかになって、6月に再発防止策を発表したばかりで、報告を受けた国土交通省は緊急に検討会議を開いた。


 性能検査のデータに不正が見つかったのは、子会社の東洋ゴム加工品が兵庫県明石市の工場で製造している防振ゴム部品189種類、計8万7804個。これらの部品は、船舶のエンジンや鉄道車両のモーター、建設機械などの揺れを抑えるために使われているもので、過去10年間に18社に納品されているという。

 

 東洋ゴムによると不正は、出荷する部品のゴム材料試験を実際には行っていなかったにも関わらず、検査成績書類に過去のデータを転記したり、計算上の数値を記載したりしたほか、安全基準値に満たない成績を改ざんした行為が確認されている。


 東洋ゴムでは今年3月、マンションなどの建物に地震の揺れを吸収するために使われる免震ゴムでも、性能偽装が発覚。全社をあげて、コンプライアンスの強化を行っていた矢先の8月下旬に、内部通報により、今回の不正が明るみになった。


 東洋ゴムは先月初めに同製品の出荷を停止し、納品先に情報提供を開始。データ改ざんがあった製品以外にも、不正が無かったかどうか、明石工場で製造していた防振ゴム部品すべてに調査対象を拡大した。


 現時点で、改ざんがあった防振ゴムに起因する事故や不具合は報告されていないとしているが、国交省と経済産業省は同社に対し、当該製品が最終的にどの部品にどのように使われたのか全体像の把握を急ぐよう指示した。


 東洋ゴムは2007年にも防火用建材で同様の偽装があり、当時の経営者が引責辞任をした過去がある。免震ゴムの不正でも現山本卓司社長ら経営陣5人が辞任を表明しており、企業体質に向けられる不信感はぬぐえそうにない。

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