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さま変わりした西之島…噴火活動を再開 海上保安庁

 小笠原諸島の西之島について、海上保安庁は今月13日に行った観測で、火口からの噴火が再開し、爆発を伴いながら噴煙が立ち上る最新状況を報告した。


 西之島では今年8月の観測以来、島の中央に位置する火砕丘の火口から放出されていた噴煙の勢いが落ち着き、陸地の成長も、波による浸食で海岸線が後退するなど、大きな変化が見られなくなっていた。


 先月の観測時には、火口周辺にできた噴気孔からガスが放出されることによって、噴火の原動力となる火山ガスが溜まらなくなり、噴火が極端に減少した可能性が指摘されていたが、海保が13日に行った観測で、西之島のようすが一変していることが判明した。


 最新の観測では、3~5分ごとに爆発を伴う灰色の噴煙が立ち上り、火口からの噴火が再開しているようすが確認された。これまで火口周辺や火砕丘の斜面に広がっていた硫黄などの火山昇華物は、新たな噴火による火山灰で覆われて見えなくなっていたという。


 また今年6月下旬の観測で確認された、堆積した溶岩でできた円錐形の「ホルニト」と呼ばれる噴気孔は、新たに流出した溶岩に埋没して一部が崩壊し、はっきり見られなくなった。現在、溶岩はホルニト跡付近から流れ続けている。


 西之島の海岸線に沿って、周囲では青白い色の変色水域が幅200~500メートルにわたって分布していて、海保では引き続き、付近を通る船舶に対して警戒を呼びかけている。


 今回の観測に同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は「火砕丘からしみ出していたガスが止まり、再び火山ガスが山頂火口から放出されるようになった。溶岩の流出は止まっておらず、流出口の標高が高くなっていることから、マグマの供給は現在も続いていると推察される」と話している。

 

 なお、今回の観測では島の上空にある雲が邪魔して、島の面積など正確なデータは得られなかったという。

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