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世界のサボテン 3分の1が絶滅の危機 生態系への影響が懸念

 世界のサボテン1480種のうち、31%が絶滅の危機にひんしていることが、国際自然保護連合(IUCN)の研究グループによる調査で18日までに明らかになった。サボテンを対象とした初の国際調査で、IUCNは欧米やアジアの収集家による違法取引が主な要因だと指摘し、保全に向けて対策を強化するよう呼びかけている。


 これは、IUCNの多肉植物専門家グループが行った国際調査を通じて、初めて明らかにされたもの。報告書によると、現在愛好家の間で園芸用に流通している希少種のサボテンの8割以上が、野生種から採取されたもので、主にヨーロッパやアジア各国で違法に取引されているという。


 例えばかつて南米ペルーのアンデス山脈に位置するプーナ砂漠で大量に生息していたエキノプシス属のパンパナは、炎のような花弁で人気のある種だったが、宅地開発と違法な乱獲で数を減らし、過去15年間で約5割まで減少したという。


 報告書では、園芸目的だけでなく、医療用や食用として採取されるものも多いと指摘している。メキシコの「ウチワサボテン」はトゲを取り除いてサボテンステーキとして食べられるほか、抗炎症剤の材料としても利用され、一部の品種は絶滅危惧リスト入りしている。


 IUCNによると、南米ブラジルやチリ、ウルグアイなどの乾燥地帯を中心に生育しているサボテンは、コヨーテやトカゲなど野生動物の栄養や水分の供給源となっていて、生息数の減少により、生態系全体への影響が懸念される。

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