環境

インドネシアの森林火災「呼吸できず」 宇宙からも煙が見えた

 インドネシアでは大規模な森林火災が続いていて、周辺のシンガポールやマレーシアまで「煙害(ヘイズ)」と呼ばれる有害物質を含んだ煙が広がり、社会問題となっている。国際宇宙ステーションに滞在する油井亀美也宇宙飛行士は23日、宇宙からとらえた山火事の写真をTwitterに投稿した。


 国際林業研究センター(CIFOR)が22日までに行った報告によると、インドネシア全土では過去20年間で最悪の森林火災が発生している。


 日本人観光客にも人気が高いボルネオ島では、熱帯雨林や泥炭地であっても、大気中に含まれるシアン化合物やホルムアルデヒドなどの有害物質や一酸化炭素により、ガスマスクなしでは呼吸できないほど、大気が高濃度に汚染されている。


 英ロンドン大学の地球観測化学の研究者によると、この火災の原因は、「バイオマス燃焼」と言って、ヤシ油製造のために、泥炭地を野焼きしているのが主な理由だという。


 エルニーニョ現象の影響で乾燥した気候が続く今年は、煙害がシンガポールやマレーシアなどの近隣諸国にまで広がっており、2013年の「ヘイズ危機」のときより汚染状況は悪くなっている。


 CIFORの研究者は「火災はおそらく12月から年明けまで続くだろう」と述べて、健康被害や環境汚染に対して警鐘を鳴らしている。


 この森林火災は、地上から400キロ上空を周回している国際宇宙ステーションからも観測されており、油井宇宙飛行士は23日、公式Twitterに宇宙から見た煙に覆われたインドネシア上空の写真を投稿し、「It seemed really bad from space...(宇宙から見ると、被害は深刻です)」とコメントしている。

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