環境

井の頭公園 弁天池が28年ぶりの水抜き 生態系再生をめざす

 東京・三鷹市と武蔵野市に位置する井の頭公園では10日、池の水を抜く「かいぼり」が始まった。水質浄化と外来種の駆除を目的としていて、弁天池では1987年以来、28年ぶりとなる。


 日本最初の郊外公園として大正時代にオープンした井の頭公園には、徳川家康がお茶をたてるのに使った水が湧く「お茶の水」をはじめ、江戸時代に引かれた「神田上水」の水源となった井の頭池など大小の池があり、四季を通じて武蔵野の豊かな自然を彩っている。


 しかし、近年はブルーギルやアメリカザリガニなどの外来生物が急増しているうえ、池の中に自転車や電化製品などの不法投棄が相次ぎ、水質汚染や在来種の減少が危惧されている。


 2017年の開園100年を前に、地元自治体やNPO団体などでつくる関係組織は、井の頭公園の生態系の復活と水の再生をはかろうと、昨年から「かいぼり」を始めた。


 昨年1月~3月に市民が参加して、池の水を抜いて底にたまったゴミやヘドロを取り除いたところ、光と酸素が取り込めるようになり、半世紀近く前に絶滅したと考えられていた「シャジクモ」や「ヒロハノエビモ」などの絶滅危惧種が復活したことが確認されている。


 2回目となる今年は、昨年水抜きを見送った弁天池からスタート。弁天池は水を抜くと弁財天が祭られた島の護岸が崩れるおそれがあることから、区切りを設置し、2週間かけてポンプで水をくみ上げ、ゆっくりと排水。


 水が少なくなる今月21日から23日には、市民ボランティアの手によって、魚類を捕獲し、その後は来年2月上旬まで池底の天日干しを続けながら、護岸工事を進めるという。


 弁天池以外のお茶の水池やひょうたん池は来年1月14日から水抜きを始め、3月上旬まで池干しを行う予定。この池干し期間中は、池のほとりに設置されたかいぼりステーションで、捕獲された魚の展示や生態系についてかいぼり隊員の話が聞けるという。

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