歴史

防災歳時記 5月12日 日本のアトランティス 冠島伝説

 今から約1300年前、701年(大宝元年)の今日5月12日は、近畿地方北部で大宝地震が発生した。

 

 大宝地震は、『続日本紀』に記述されている最古の地震で、推定規模はM7.0。その記述によれば丹羽国(京都府北部)で発生した地震は3日にわたって揺れが続いたのだとか。

 

 そして、この地震によって「凡海郷」(おふしあまのさと)という東西2.4キロ 南北6.4キロの島が水中に沈んだ、という和製アトランティス大陸伝説が残されている。

 

 現在、京都府舞鶴市の沖合9キロの若狭湾に浮かぶ冠島(かんむりじま)と沓島(くつじま)の2つの無人島が、その「凡海郷」にあった2つの高い峯の頂上だという「冠島伝説」だ。

 冠島伝説を伝えているのは、資料として疑問符が付いている『丹後風土記残欠』という古文書だが、古代の丹後国には航海術に秀でた「海人族」と呼ばれる人々が多く暮らしていたと言われている。

 

 そもそも、続日本紀に引用されている『丹後国風土記』の一部には、あの有名な「浦島太郎伝説」が記載されており、古代の若狭湾が海人族の活躍する世界だったことを彷彿とさせる。

 

 そして冠島もまた、常世島(とこよじま)、竜宮島など、それらしい雰囲気漂う別名を持っている。

 

 伝説の真偽はともかく、冠島周囲の海底では、弥生時代の遺跡とも見える人工的な痕跡?(詳細はいまだ不明だが)も見つかっており、歴史ロマンを大いにかきたてられる神秘的な島であることは間違いない。

 

 そう言えば、最近ブラジル沖の大西洋で、海洋開発研究機構の「しんかい6500」による海底調査の結果、巨大な大陸の一部が見つかり、「幻のアトランティス大陸」との関連が取りざたされているとのニュースもあった。

 

 これまたアトランティスとの関連については疑問もあるが、何かと世相が暗い昨今、たまにはロマンあふれるニュースに触れるのもうれしい。

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