歴史

防災歳時記5月16日 ヒトラーより冷酷な時代 サリン事件

 今から18年前の今日5月16日、山梨県上九一色村の第6サティアンで地下鉄サリン事件の首謀者 麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚が逮捕された。

 

 安倍政権は、毅然とした姿勢をアピールするためにも、「松本死刑囚の死刑執行を近々行なう」との憶測もあるが、地下鉄サリン事件の衝撃的な映像は、20年近く経った今も脳裏に鮮明に焼き付いている。

 

 警察が強制捜査したサティアンの中には、「化学プラント」と呼べるほどの規模の「サリン製造設備」が立てられていた。

 

 サリンを最初に化学兵器として使おうと考えたのは、ナチスドイツだった。ナチスは第二次世界大戦終了までに7000トンものサリンを製造したが、それが戦争で使われることは一度もなかった。

 戦局を打開するためにゲッペルスがサリンの使用を進言しても、ヒトラーはクビを縦に振らなかったという。

 

 ヒトラーが化学兵器の使用を嫌った理由は、ヒトラー自身が第一次世界大戦で毒ガス兵器により負傷した経験を持つからとか、同様の兵器で連合国側に報復されることを恐れたから、などと推測されているが真相は闇の中だ。

 

 ただ一つだけ分かっている真実は、あのヒトラーをしてもサリンは使用を躊躇させるほど残虐な兵器だったということ。

 

 最近、内戦が続くシリアでサリンが使われた。

 

アメリカのケリー国務長官が「アサド政権がサリンを使った強い証拠がある」と発言すれば、国連人権委員会のデルポンテ調査官は「反体制派武装勢力がサリンを使用した強い疑いがある」と正反対の見解をインタビューで答えるなど、こちらも真相は闇の中。

 

 そしてただ一つだけ分かっている真実があるとすれば、地下鉄サリン事件にしてもシリア内戦にしても、「ヒトラーすらためらう残虐な兵器」を躊躇なく使用したという事実。

 

 我々が生きている世界は、あのヒトラーよりも冷酷で残虐な時代なのか。

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