生物
Loading

英・独・オランダの海岸でクジラ17頭が謎の大量死

 北海に面した英国やドイツ、オランダの沿岸部でマッコウクジラの座礁が相次ぎ、大量死の原因をめぐって海洋生物学者らがさまざまな意見を戦わせている。

 

 英国鯨座礁調査計画(CSIP)や地元紙の報道によると、今月11日以降、北海に面したドイツとオランダのワッデン諸島の海岸に12頭のマッコウクジラが相次いで打ち上げられた。さらに、英国東部ノーフォークの海岸では29日までに5頭のマッコウクジラの若いオスが死んでいるのが見つかった。

 

 ロンドンの動物学研究所が解剖して検査した結果、クジラの体に船にぶつかった傷跡などは見つからなかった。さらにオランダで見つかったクジラの腸からは、消化されたイカのくちばしやアンコウの骨が出てきたという。

 

 クジラが打ち上げられた海岸は、いずれも深さがせいぜい150メートルほどしかない浅瀬で、現地で調査した専門家は「迷い込んでしまって外海に出られなくなったのだろう」と見ている。

 

 英国では1980年代以降、こうした座礁クジラが増えており、毎年平均して6〜7頭報告されている。2011年には、海軍がスコットランドで軍事演習を行った際に、海中で爆発させた爆弾の影響で19頭のゴンドウクジラがショック死する被害が報告されたが、今回は真冬なので、軍事演習の可能性は低いとしている。

 

 研究者のなかには、毒素を含む藻類や植物プランクトンを食べる小魚をクジラが餌にする食物連鎖説を唱える病理学者や、漁船や潜水艦の探知機が発するソナー音が原因ではないかと考える動物学者もいるが、原因ははっきりせず、解明が待たれている。