歴史

日本のポンペイ?火山灰の下から古墳時代の遺跡見つかる 勾玉も…群馬県

 群馬県渋川市で国道の改築工事に伴う発掘調査中に、1400年前の古墳時代後期の火山灰層から、植物の茎を編んだ垣根に囲まれた建物の遺構や、勾玉(まがたま)などの祭祀用遺物が発掘された。当時の首長の政治や祭祀の活動拠点だと考えられており、県埋蔵文化財調査事業団によると、火山灰に埋もれた遺構が発見されたのは国内では初めてだという。

 

 発掘調査が行われているのは、渋川市の金井下新田(かないしもしんでん)遺跡で、上信自動車道の改築工事に伴って、昨年4月から始まった。

 

 発掘されたのは、一辺の長さが55メートルほどの正方形の区画を囲うように立っていたとみられる網代垣で、火山灰の下にそのままの形で残されていた。垣根は、植物の茎をよしず状に編んだ高さ3メートル、厚さ30センチほどの三層構造で、網代と水平方向にわたした木の棒を、ツル植物を使って巻き止めた跡も見つかっている。

 

 垣根で囲われた内部には、大型の住居や小型の竪穴遺構をはじめ、柱を格子状に組んだ高床倉庫の可能性が高い遺構のほか、直径3メートルの円形建物が整然と配置されていて、高床倉庫を見られる建物の床下からは、切断された鹿の角が出土した。

 

 また、垣根の南側では高杯型の特殊な土器、大量の臼玉のほか、珍しい形をした勾玉も発掘された。遺構の残存状況は極めて良く、発掘グループは榛名山の噴火以前に廃絶し、解体途中に噴火が発生し、火砕流や火山灰に埋もれた可能性が高いと推測している。

 

 5世紀に活動が活発化した榛名山は、6世紀の中頃までに3回の噴火が発生。6世紀の2度の噴火では大量の火砕流が噴出している。

 

 今回発掘された遺跡から、約600メートルほど離れた場所にある金井東浦遺跡では、2012年、同じ古墳時代後期の火山灰層から、かぶとを着た古墳人が持っていた刀子の柄や、鉾の飾りに使われた鹿の角などが見つかっていることから、発掘チームは今回出土した鹿の角が、これらの素材として使われていた可能性があると考えている。

 

 なお、今週14日には一般市民を対象に現地説明会を行う。雨天延期。問い合わせは、群馬県埋蔵文化財調査事業団(0279-52-2511)まで。

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