地震

阿蘇大橋 斜面に過去の崩壊の形跡 東北大が発見「不安定な地盤」

 熊本地震の発生に伴って崩落した阿蘇大橋について、東北大学災害科学国際研究所のチームは、現地調査の結果、橋を支えていた岸の地盤が崩壊したのが落橋につながったという見方を示した。周辺には過去の崩落の形跡も見つかっており、少し離れた別の橋の周辺でも免震装置の破壊や亀裂が見つかっており、今後さらに不安定化が進むリスクがあるという。

 

 東北大の構造物・土砂災害調査チームは4月末から5月にかけて、南阿蘇村や益城町で、道路や橋、宅地被害などの現状調査を実施。

 

 4月16日に発生したマグニチュード(M)7.3の本震に伴って崩落した阿蘇大橋をめぐっては、地震発生が深夜だったこともあり、落橋の原因や時間帯が特定されていない。

 

 両岸に残された橋脚や橋げたの一部の分析から、落橋の原因は、上から降ってきた土砂の重さや地震動よりも、橋を支える地盤が、断層の影響を受けて複雑に動き、崖崩れが起きた可能性が高いという見方を示した。

 

 チームは、阿蘇大橋に隣接する斜面には、今回とは異なる古い崩落の形跡も確認していて、「いつごろの発生かはわからないが、長い年月を遡れば、過去にも崩壊していたことがうかがえる」と話している。

 

 時間帯については、川の水位が午前1〜2時の間に急激に低下していることから、橋周辺の崖崩れによって流された土砂で水がせき止められたためだと推測したうえで、落橋は本震が起きた午前1時25分直後と結論付けた。

 

 崩落した阿蘇大橋は、国道57号線に325号線が合流する接続部分にかかっていたが、この325号線に沿って600メートルほど進んだ位置にある南阿蘇橋周辺でも、土砂崩れや橋の左岸側に亀裂が走っているのが確認されている。

 

 左岸側の橋脚に設置された免震装置は壊れており、落橋には至っていないが、地盤の不安定化が進めば、大きな被害に発展する可能性もあると指摘している。

 あなたにオススメの記事