食中毒

キノコにまつわる危険なウソ〜10年間で食中毒患者は1400人超

 気温が高い夏が過ぎ、長雨が続く9〜10月は毒キノコの食中毒が最も多い時期。販売店や飲食店など “食のプロ”と呼ばれる営業施設で出された食事が原因で食中毒にかかるケースも少なくない。里山までキノコ狩りに行かなくても、身近な場所で幼児が手にする可能性もあることから、ここではキノコにまつわる「危険なウソ」をご紹介しよう。

 

 厚生労働省によると、2015年までの10年間に全国で発生したキノコが原因の食中毒は計494件、患者数は1476人で、このうち5人が死亡している。

 

 発生件数をキノコの種類別に見ると、ヒラタケやムキタケ、シイタケと間違えやすい「ツキヨタケ」が約4割と最も多く、次いでシメジと見間違う「クサウラベニタケ」が約18%、「テングダケ」が約3.6%と続く。原因となる毒キノコの種類がはっきりしないなどケースも多く、うち2人の死亡が報告されている。

 

 東京都福祉保健局によると、2004年と2007年には、従来食用として食べられていた「スギヒラタケ」による急性脳症を疑うケースも報告されていることから、今まで信じてきた常識を迷信だったと疑ってかかるくらいの慎重さが求められる。

 

 そこで、ここでは東京都の食品安全情報サイトをもとに、野生のキノコと見分け方として信じられてきた迷信やウソをご紹介したい。

 

ウソ(1)「色鮮やかなキノコは毒で、地味な色は食べられる」

  毒キノコのほとんどは地味な色をしており、特に食中毒の発生が多いクサウラベニタケ、ツキヨタケ、カキシメジなどはおいしそうに見える反面、おとぎ話に出てくるタマゴタケのように色が鮮やかでも食用キノコがあるため、色での判断はつかない。

 

ウソ(2)「虫が食べているキノコなら人間でも食べられる」

 毒キノコでも食べられる虫がいるので、虫食いがあるから安全だというのは迷信。

 

ウソ(3)「柄が縦に割ける種類は大丈夫」

 

ウソ(4)「塩漬けにして水洗いすれば毒は抜ける」

 

ウソ(5)「カサの裏がスポンジ状であれば大丈夫」

 以前は、イグチ類のキノコには毒キノコがないと考えられていた時代もあるが、現在は「ドクヤマドリ」といった有毒種が見つかっている。

 

  このほかにも、「ナスと調理すればナスの解毒作用で中毒が起こらない」とか、「煮汁の中に銀のスプーンを入れて黒変しなければ大丈夫」、「乾燥すれば食べられる」など、古くからさまざまな言い伝えがあるが、迷信は決して信じてはならないという。

 

 また、キノコ狩りの際に図鑑の写真や絵を参考に判断する人もいるが、プロが確実に鑑定した食用キノコ以外は絶対に食べてはならず、たとえ食用であっても、生の状態で食べたり、一度に大量に摂取すれば中毒を起こす場合もあるため、くれぐれも注意してほしい。

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