歴史

防災歳時記6月28日福井地震 激震の元祖

 今から65年前、1948年(昭和23年)の今日6月28日午後4時13分。戦後間もない福井市をM7.1の直下型地震が襲った。

 

 福井地震。

 

 余り知られていないかもしれないが、この地震による死者は3728人、負傷者2万1750人、全壊家屋は3万5000余り。関東大震災や阪神淡路大震災などと並ぶ被害の巨大直下地震だった。

 

 この地震の特徴的なことは、厚さ200メートルの堆積層に埋もれていたため、当時まったく活断層として認識されていなかった断層が動いて発生したこと。

 

 最近、原子力規制委員会で直下に活断層があるとして再稼働が認められなかった日本原子力発電の敦賀原発がある敦賀市は震源から数10キロ離れていたが、この地震で震度4を記録した。

 

 規制委での質疑を見ていると、「何もそこまで…」と事業者に同情を禁じ得ない瞬間もあるが、この福井地震の衝撃と、その活断層が事前にまったく分からなかったことを考えると、有識者会合での懸念も無理からぬかと思えてくる。

 

 当時この福井地震の最大震度は6だったが、実際の揺れはもっと激しかった。そこでこの地震をきっかけに気象庁は震度7(激震)という階級を作った。つまり福井地震は「激震」の元祖なのだ。

 

 そして福井地震には、もう一つ「元祖」らしき特徴がある。

 

 地震発生後、紅陵大学(現拓殖大学)の義援隊と東京大学の学生などが中心となった救援隊が現地で復旧作業や避難所での食料配給を手伝った。

 

 現代における「災害ボランティア」のはしりだ。

 

 この福井地震、政府の地震調査研究推進本部によれば、平均活動間隔は約6300年〜1万年。当然ながら30年以内に発生する確率は限りなく0%に近い。

 

 しかし福井県鯖江市の山あいにある京都大学の防災研究所北陸観測所では、地震発生から65年経った今でも、体に感じない福井地震の余震を週に数回は検知しているらしい。

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