感染症
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風疹の免疫「40歳前後の男性でワクチン未接種」胎児の感染で先天性異常に

 38度以上の高熱を発し、全身に発疹が出たり、リンパ節が腫れる風疹。「子供がかかる病気」のイメージが強いが、国立感染症研究所の調べで、40歳前後の男性にワクチンの未接種が最も多く、感染拡大のリスクが高いことが判明した。予防接種の必要性を訴えている。

 

 風疹は、ウイルスに感染すると、発熱や発疹などの症状が出て、耳の後ろや後頭部、首のリンパ節が腫れる病気で、リンパ節の症状は3〜6週間程度続くことがある。高熱が続いたり、血小板の減少や急性脳炎などの合併症が起こると入院に至る場合もあり、関節炎に似た手指のこわばりや痛みを生じることもある。

 

 ウイルスを排泄し、解熱すれば感染力は弱まるが、問題は妊婦が感染すると、胎児に、先天性心疾患や難聴、白内障、低体重などさまざまな先天性異常が発生するケースだ。

 

 風疹の予防接種をめぐっては、1977〜1995年にかけては中学生の女子だけがワクチン接種の対象だったが、1994年の法改正で生後12カ月から90カ月未満の男女が対象になり、2006年度以降は、風疹とはしかの混合ワクチンを2回定期接種する制度になっている。

 

 しかし、法改正以前に対象から外れた男性では未接種が多く、感染研が毎年行っている流行予測調査によると、2015年度の風疹の免疫抗体保有率は、女性ではほとんどの年齢層で90%以上なのに対し、男性では35〜59歳の年齢層で10ポイント以上減少しており、この年代を中心に接種率が低下していることがわかる。

 

 風疹はかつて5〜6年ごとの流行周期があり、最近では2011年のアジアの大流行の後に、海外で感染した人が帰国後に発症するケースが見られた。影響で、2011年に400人未満だった国内の患者報告数は、2013年5月には5400人を超えた。そのうち9割が成人で、男性患者は女性の3.5倍、20〜40代が多かったという。

 

 この流行に合わせて、先天性風疹症候群が確認された例もあったことから、感染研は男女ともにワクチンを接種し、感染予防に必要な免疫を獲得しておくことの重要性を訴えている。

 

■風疹の最新情報は感染症MAPでご覧いただけます。

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