外交

韓国・釜山の慰安婦像設置「日韓合意違反」駐韓大使と総領事が帰国へ

 昨年末、韓国・釜山市の日本総領事館前に慰安婦の少女像が新たに設置された問題を受けて、日本政府は6日、長嶺安政駐韓大使と森本康敬在釜山総領事の一時帰国など、4項目の対抗措置をとる方針を発表した。

 

 韓国南部の釜山市では昨年12月30日、地元の市民団体によって、日本総領事館前の歩道に、慰安婦の少女像が新たに設置された。

 

 菅義偉官房長官は6日午前の会見で、慰安婦像の設置は、2015年末に、日韓両国の外相同士が合意した会談内容に抵触するとともに、領事機関に関するウィーン条例に違反するとして、4項目にわたる対抗措置を発表した。

 

 具体的には、▽駐韓大使と在釜山総領事の一時帰国、▽日韓通貨交換(スワップ)の取り決め協議の中断、▽日韓ハイレベル経済協議の延期、▽在釜山総領事館職員による釜山関連行事への参加見合わせという強い内容だ。

 

 また、けさ未明に外務省の杉山晋輔外務次官がワシントン市内で、韓国外務省の林聖男(イム・ソンナム)次官と会談し、慰安婦像の設置は「到底許容できない」と強く抗議し、即時撤去を行うよう申し入れた。

 

 慰安婦問題をめぐっては、2015年12月の日韓合意で、「最終的かつ不可逆的」に解決することで合意しており、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像については、「韓国政府が関連団体と協議して適切に移設するよう努力する方針」で一致している。

 

 菅官房長官は会見で「慰安婦像の設置は、日韓関係に悪影響を及ぼすとともに、ウィーン条約が規定する領事機関の威厳を侵害すると考えており、極めて遺憾だ」と強い口調で批判し、対抗措置を当面続ける考えを明らかにした。

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