感染症

「ゾンビは人類を100日以内で滅亡させられる」英名門大の冗談みたいな論文

 新年も始まったばかりだというのに、真冬にホラーなんてどういうつもり?とお叱りを受けそうだが、そもそも日本と違って、欧米のゾンビに季節なし。恨みある相手だけを呪い、成仏すればいなくなる幽霊と比べると、誰彼構わず無差別に攻撃し、いくらやっつけても死なずに追いかけてくるゾンビは、多くのホラー映画が作られているように欧米では人気の存在。

 

 とはいえ、そこは英国屈指の名門、レスター大学。今月5日に物理学部の学生が発表した研究論文では、ゾンビをパンデミック(大規模感染)ウイルスにたとえて、毎日一人の人間に感染(ゾンビ化)させていくというシミュレーション結果を紹介。

 

 これは何も荒唐無稽な空想話ではない。デング熱やエボラ出血熱の流行過程を予測するうえでも使われている「SIRモデル」という計算式を使って導いた答えだ。

 

 シミュレーションの結果、ゾンビウイルスは猛スピードで地球上に伝播し、地球の人口(約73億7400万人)はわずか100日間で、たった273人の生存者を残すほどまで減少するというのだ。この感染率は、中世ヨーロッパの人口が半数近く死亡したと言われるペスト(黒死病)の2倍にあたる。

 

 研究グループは論文の最後に、「地理的に隔たりがあれば、ゾンビウイルスが広がる速度は制限される」と締めくくっているが、昨年のジカ熱の流行によって、ゾンビウイルスの存在は日増しに現実味を増してきている。抗生物質の効かない薬剤耐性菌もその一つであり、我々一人ひとりが感染予防に向けて、知識を持たなければならない時代に直面しているのだ。

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