歴史

防災歳時記7月4日かに星雲の超新星爆発

 今から959年前、1054年の今日7月4日、地球から約7000光年先で起きた超新星爆発の光が地上に降り注いだ。

 

 現在「かに星雲」と呼ばれているのは、この爆発の残骸だ。

 

 その一大宇宙スペクタクルは、世界各地で広く観測されたらしい。

 

 日本では、百人一首の選者として名高い藤原定家の「名月記」に記録が残されている。

 

「客星觜・参の度に出づ。東方に見わる。天関星に孛す。大きさ歳星の如し( 見慣れない星が、オリオン座の東に見えた。 おうし座付近で、大きさは木星ほどだった)」

 

 この時は、昼間でも見えるほど明るかったらしい。

 

 中国の「宋史天文志」にも「客星」(見慣れない星)として記されている。

 さらに遠く中東イラクでも、「まるで太陽が2つあるような輝きが23日間も続いた」と、この超新星爆発が昼間でも見ることができるほど明るかったことを裏付ける記述が残っている。

 

 またネイティヴ・アメリカンの聖地アリゾナ州のセドナに残されている壁画は、SN1054の輝きを見た11世紀のネイティヴ・アメリカンたちが残したものだとも言われている。

 

 当時のネイティヴ・アメリカンたちは、このSN1054が織りなす宇宙ショーをどんな気持ちで見詰めていたのだろうか?

 ヨーロッパでは、世界中で飢饉と災害による死者があふれている時代だったらしい。

 

 神聖ローマ皇帝ハインリッヒ3世が初めてローマに向かう途中に滞在した都市チボリで、光り輝く新しい星を見ている。

 

 東洋風に言えば「客星」は凶兆とされる「妖星」だが、それはある意味正しいかもしれない。

 

 超新星爆発が起きると、強烈なガンマ線が周囲に放出される。

 

 そのガンマ線によって、50光年以内に住む生物は壊滅的なダメージを受けると言われている。

 

 幸いなことに地球の周囲50光年以内に、超新星爆発を起こしそうな星は今のところ見つかっていない。

 

 しかし、NASAの中には、地球はその数十億年の歴史の中で、少なくとも1回はガンマ線バーストによる被害を受けていると考えている研究者もいる。

 

 三葉虫などの生物が大量絶滅したのは、それかもしれないと。

 

 わずか10秒間ガンマ線が大量に降り注ぐと、地球のオゾン層は破壊され、地表に住む生物の大半が死滅するとのこと。

 

 そう考えると、この地球で今日もこうして無事に暮らしていること自体が「奇跡」だとも思えてくる。

 

 そう思えば、この地球がいとおしく、いくばくかでも「環境を守りたい」という気持ちにもなる。

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