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希少種アマミノクロウサギに絶滅の危機「猫に食われる!」徳之島

 鹿児島県の奄美大島と徳之島の二島にしか生息していない、希少な特別天然記念物「アマミノクロウサギ」に絶滅の危機が迫っている。住処である森林地帯の減少やマングースなどの外敵が原因だが、なかでも最近、その生息を脅かしているのが、人間に捨てられて野生化した猫だという。

 

 日本は現在、空前の猫ブームだが、その一方で、過剰に繁殖したペットが飼えなくなった「多頭飼育崩壊」の問題が各地で相次いで報告されている。新たな引き取り手が見つかったペット以外は、保健所で殺処分されるか、野生化するほかはない。

 

 環境省によると、野良化した猫が現在、希少な野生動物を捕食したり、繁殖地を荒らしたりして絶滅の危機を引き起こす原因となっている。そのうち、徳之島では200頭ほどしか生息が確認されていないアマミノクロウサギが猫に捕食された瞬間が今回初めて撮影された。

 

 環境省の那覇自然環境事務所は今月、徳之島北部の手々地区に設置したセンサーカメラが1月18日夜に自動撮影した写真を公開した。猫は、力なくぐったりしたアマミノクロウサギの首元をくわえながら、引きずるようにして歩いている。

 

 同事務所の渡邊春隆自然保護官によると、徳之島で捕食が確認されたのは今回が初めてだが、猫の糞の分析から、捕食の実態は以前から確認されている。また、奄美大島では2008年6月に同様の写真が撮られていることから、環境省では両島と協力して希少動物の生息地から野良猫を捕獲し、避妊去勢手術を実施し、引き取り先を見つける対策を進めていくという。

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