宇宙

「青いイナズマ」宇宙ステーションで撮影に成功!

 SMAPの同名ヒット曲によって、稲妻は「青いもの」と我々日本人は思っているが、実は雷の発生メカニズムは、現在でも正確にはわかっていない。そうしたなか、2015年に国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在した宇宙飛行士がインド上空で宇宙空間に向かって放電する「青い雷(ブルージェット)」をとらえるのに成功したと明らかにした。

 

 ふだん地上で暮らす我々にとって、雷は上空の雲の中で発生し、もっぱら落雷するものというイメージだが、さにあらず。パイロットの間では以前から知られていることだが、雷雲の上空で起こる放電現象のことを指す。

 

 日本語で「超高層雷放電」と言われるこの現象は、1989年に米ミネソタ大学の研究グループがロケットに搭載された観測機器の性能試験を行っている最中に偶然発見したものだが、その発生メカニズムは解明されていない。

 

 超高層雷放電は、発生する高さによってさまざまな呼び方があり、高度50〜80キロの中間圏付近で見られる現象は、赤くてくらげのような円錐状の「スプライト」、それよりも低い成層圏付近で見られるのが「ブルージェット」だ。

 

 ブルージェットは、青白く細長い光がジェット気流のように雷雲から上向きに伸びるのが特徴だが、発光時間が1秒以下なので、写真が撮られた記録も極めて少ない。

 

 このブルージェットの撮影に成功したのが、デンマーク人宇宙飛行士、アンドレアス・モーゲンセンさん。モーゲンセンさんは2015年、時速2万8800キロで周回中の国際宇宙ステーションの窓から、インドのベンガル湾上空で光る複数の青い閃光に気づき、ビデオに収めた。160秒間の動画には、雷雲の上層から高さ40キロ近くに達する245のブルージェットが写っていたという。

 

 この現象は当時、気象衛星でも確認されていたが、地上400キロを周回している宇宙ステーションに比べて、その100倍近い3万6000キロ上空を飛んでいる衛星では、ブルージェットの規模や放電データなどの観測は難しかったという。

 

 モーゲンセン宇宙飛行士が撮影した動画は、今後専門家が詳しい分析を進めて、発生メカニズムの解明を目指す。

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