感染症
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中国鳥インフルエンザ 人間への感染 昨秋から360人超 国内へ患者流入の可能性

 全世界的に猛威を振るう鳥インフルエンザについて、香港衛生防護センター(CHP)は14日、昨年11月以降これまでに中国全土で鳥インフルエンザウイルスに感染した人間の患者数は、360人以上にのぼることを明らかにした。

 

 鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒトへの感染は、2013年3月に中国で最初に報告されて以来、過去4年間で1000人以上が感染し、このうち少なくとも359人の死亡を確認。

 

 昨年11月以降に始まった今回の流行シーズン中、これまでに感染が報告された患者数は中国全土と香港・マカオで合わせて361人と急増しており、地域別では、江蘇省(115人)、浙江省(65人)、広東省(40人)、安徽省(39人)など、沿岸南部の大都市に集中している。

 

 今シーズンに入ってから感染が急速に拡大した原因について、専門家は、生きた鳥を扱う野禽市場でH7N9ウイルスによる汚染が広がっている可能性を指摘している。広東省で今年1月に行った環境中のウイルスサンプリング調査では、21カ所の生鳥市場で採取した637検体のうち、60検体でウイルスの陽性反応が確認されている。

 

 また、患者数が多い江蘇省と隣の安徽省では、生鳥市場で感染した入院中の父親を看護した家族や、同部屋に入院した別の患者が発症するなど院内感染のケースも報告されており、感染拡大の勢いは衰える気配を見せない。

 

 国立感染症研究所によると、H5N9ウイルスは少なくとも3種類の異なる鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が集合したものと考えられており、鳥に対しては病原性が低いものの、人間が感染すると深刻な病状に発展するおそれがあるという。

 

 感染すると、潜伏期間を経て発熱、咳、呼吸困難、全身がだるくなるなどの症状が現れ、深刻な場合は肺炎のような症状を発症する。これまでに報告された111人の入院患者の研究では、85人が集中治療室で治療を受け、30人が急性呼吸不全や腎不全などで死亡している。

 

 ヒトからヒトへ二次感染するケースは少ないものの、日本国内へ患者が流入している可能性も想定されることから、厚生労働省では中国の流行地域へ渡航する場合の注意を呼びかけている。

 

■国内での感染症の現状については、ハザードラボ「感染症マップ」をご覧ください。

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