政治

稲田氏「防衛省全体への信頼損なう」特別監察を指示 南スーダンPKO日報問題

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊が、情報公開を求められた日報について「廃棄した」と説明していたにもかかわらず、保管されていたことが15日の国会審議で明らかになった。従来の説明と食い違う矛盾が生じた原因究明を求めて、稲田朋美防衛相は独立した調査権限を持つ防衛監察本部に特別監察を指示した。

 

 この問題は昨年7月、南スーダンで同国政府軍と反政府勢力による大規模な武力衝突が勃発。国連の南スーダン人権委員会は「この“戦闘”によって、民間人の多くが殺害・拘束され、200万人近い国内避難民と150万人以上が近隣諸国に逃亡して難民となった」と報告している。

 

 一方、政府はPKO協力法の観点から、一貫して「武力衝突」という表現を使って、今月10日に安倍晋三首相が発表するまで、現地に派遣中の陸上自衛隊部隊を撤退しなかった。

 

 昨年12月、ジャーナリストが南スーダン部隊の日報の情報公開を求めて請求を出した際に、防衛省は「陸自がすでに廃棄した」と答えて、情報公開を退けたが、今年2月、陸海空の各自衛隊でつくる統合幕僚監部に日報のデータが残っていたことが判明。陸自の説明と食い違うことが明らかになった。

 

 一連の経緯を受けて、稲田防衛相は16日、元検事長や現職の検事が自衛隊内部の不正行為について調査する防衛監察本部に特別監察を指示して、この問題に関する徹底調査を命じた。

 

 菅義偉官房長官は16日午前中の会見で説明し、「稲田防衛相の指揮のもとに強い捜査権が発動された。防衛省、自衛隊に対する国民の信頼を損なう問題であり、稲田氏には大なたを振るってもらいたい」として、本人の管理監督責任については現時点では問わず、退任の必要はないと述べた。

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