健康問題

昆布のネバネバ成分「フコース」に肥満予防効果 東大がマウスで実験

 昆布のネバネバ成分や人間の母乳にも含まれる「フコース」という成分に、体重増加を抑制し、内臓脂肪を減らす効果があることが、マウスの実験で確かめられたと東京大学などのグループが明らかにした。

 

 フコースは、昆布のネバネバ成分として知られるフコイダンから発見された糖類の一種で、ヒトや哺乳類の細胞の表面にも含まれていて細胞間の情報伝達や免疫反応に重要な役割を果たす。母乳にも含まれているが、ありふれた存在だけに、その機能についてはこれまでほとんど研究されてこなかった。

 

 東大大学院農学生命科学研究科の潮秀樹教授と、焼津水産化学工業の共同グループは、カロリーの高いエサで肥満したマウスを対象に、フコースを与えて脂肪細胞にどんな影響を及ぼすか実験した。

 

 フコースをさまざまな濃度で摂取させたところ、まったく与えなかったマウスに比べて、濃度0.01%と0.1%を与えたマウスでは、体重の増加が抑えられ、実験開始から9日目と25日目に内臓脂肪が減少した。

 

 次にマウスにフコースを経口投与した24時間後の肝臓を調べたところ、脂肪の代謝に関係する遺伝子が働いて、脂肪がたまるのを抑制しているのがわかった。

 

 マウスの脂肪細胞を使った実験でも、フコースによって脂肪細胞の成長が遅れ、成長した状態でもフコースを投与すると脂肪の分解が進むことが裏付けられたという。

 

 グループは、今回の研究成果を受けて肥満を抑制する効果が期待される新たな製品開発に取り組みたいとしている。なおこの研究成果は、京都で開かれた日本農芸化学会の大会で発表された。

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