医療技術

オタマジャクシの尻尾に目ができた! 移植で視力が復活 カエルになったらどうなる?

 目がないオタマジャクシに、他の個体から摘出した眼球を尻尾に移植したところ、神経がつながって視力を取り戻す実験に成功したと、米マサチューセッツ州タフツ大学で再生医療を研究するチームが発表した。

 

 再生医療誌『npj Regenerative Medicine』に掲載された論文によると、タフツ大学のマイケル・レビン教授らのチームは、卵から孵化後3日目のアフリカツメガエルのオタマジャクシから眼球を摘出し、同じ日齢のほかの個体の尻尾にひとつずつ移植。

 

 移植部分に「ゾルミトリプタン」という片頭痛の痛みを抑えるために一般的に使用されている薬を投与したところ、投与されなかったオタマジャクシでは5%しか神経細胞(ニューロン)ができなかったのに対し、投与された個体では40%近くで新たな神経細胞が形成されて、中枢神経につながっていることが確認された。

 

 神経細胞の先端は、手術後4日目に伸び始め、6日目には神経細胞が枝分かれして尻尾全体に伸びるようすが観察されたという。

 

 次に尻尾にできた目が、視覚情報を伝えているのかどうか試験した。具体的には赤い光と青い光を照射して、赤い色の光が当たる場所には弱い電流を流す実験を行なったところ、オタマジャクシたちは見事に赤い色を避けることを学習した。

 

 レビン教授は「オタマジャクシの視神経は、脳ではなく、脊髄の中枢神経とつながったことで視覚的機能を取り戻すことができた」と述べて、「ゾルミトリプタン」が神経細胞の成長にどのような役割を果たすのか、研究を続けるとしている。

 

 「ゾルミトリプタン」は国内では複数の製薬会社が製造しており、片頭痛と診断された場合に投与される治療薬だが、血管の拡張や炎症を抑制する効能・効果が認められる一方、不整脈や冠動脈疾患、重度の肝機能障害がある患者には副作用のリスクがあるため、服用には注意が伴う。

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