医療技術
Loading

日本発のALS治療薬「エダラボン」米国で承認 20年ぶり

 手足やのど、舌など全身の筋肉が萎縮する難病の「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」をめぐって、米食品医薬品局(FDA)は8日、田辺三菱製薬が開発した治療薬「エダラボン(日本名:ラジカット)」の米国での販売を承認したと発表した。ALSの新しい治療薬がFDAに承認されたのは、約20年ぶり。

 

 ALSは、脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える運動神経が侵される病気で、全身の筋肉が力を失い、患者の半数が発症後3年〜5年で呼吸筋の麻痺によって死亡する。米国では、大リーグの人気選手が発症して死亡したことから「ルー・ゲーリック病」と言われ、2014年には寄付金を募る「アイス・バケツ・チャレンジ」の運動で再注目された。

 

 田辺三菱製薬が脳梗塞の治療薬として開発した「ラジカット」は、国内では2001年に厚生労働省の承認を受けて販売を開始。脳虚血に伴って発生する活性酸素(フリーラジカル)を消去して、運動神経を酸化ストレスから保護し、筋力の低下や筋萎縮の進行を遅らせる効果があると考えられている。ALSの治療薬としては、日本では2015年6月、同年12月には韓国で承認された実績があり、米国では子会社のMTファーマ アメリカが販売を行うという。

 

 今回の承認をめぐっては、日本が2015年の承認時に実施した137人を対象にした6カ月間の臨床試験で、障害の進行が約33%抑制されたという結果を元にFDAが承認を決定した。

あなたにオススメの記事