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水深4000mの海底探査レース 日本からは産学官連携の「チーム黒潮」が出場! 

 この夏、世界10カ国21のチームが開発した自立型海中ロボットが、水深4000メートルの海底で制限時間以内に広さ250平方キロメートル以上の地形図の作成を目指す探査レースに挑戦する。日本からは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)や大学などの研究機関をはじめ、民間企業による産学官連携チームが出場予定だ。

 

 このレースは、国際的な非営利財団「Xプライズ財団」が開催するもので、オイル業界最大手シェルがスポンサーとなっている国際コンペだ。欧米各国やインド、ニュージーランドなど13カ国から計32チームがエントリーし、昨年12月には技術提案書の審査の結果、10カ国21チームまで出場枠が絞られた。

 

 今年8〜9月には、水深2000メートルの深海で16時間以内に、最低100平方キロメートル以上の海底地図の作成や目標物の画像撮影に挑む第一レースRound1が始まる。

 

 現在の海中探査は、地球深部探査船「ちきゅう」や学術探研究船などに乗った技術者や作業員が、海中に無人探査ロボットを潜らせて、母船上から操作するやり方が一般的だが、この方法では、膨大なコストと時間がかかるうえ、揺れる船上に長期間滞在することで研究者の負担も大きい。そこでレースでは母船の支援なしに、複数の探査ロボットを組み合わせて、陸上からコントロールすることで、広大な海底地形を高速で計測し、海底画像を撮影するのが課題だ。

 

 第一関門のRound1の課題をクリアしたチームは、来年行われるRound2への挑戦権が与えられる。Round2では、水深がさらに深い4000メートルの海底で24時間以内に北海道小樽市の面積を上回る、広さ250平方キロメートル以上の海底地形図と目標物をとらえるというものだ。

 

 日本ら唯一参加する「Team KUROSHIO(チーム黒潮)」は、海洋研究開発機構や東京大学生産技術研究所、九州工業大学のほか、民間からはヤマハ発動機、KDDI総合研究所などから若手研究者や海洋技術の専門家が参画する。

 

 最高得点を獲得した最優秀チームには、400万米ドル(約4億5400万円)が贈られるほか、上位チームには100万米ドル(約1億1360万円)ずつ、全部で700万米ドルの賞金が贈られる。

 

 海洋研究開発機構では、「無人で海底地形を作成する技術が実用化すれば、地震を引き起こすプレートの動きや、未知の海底火山が見つかる可能性もある」として、研究資金を募って、クラウドファンディングを行なっている。すでに第一目標の支援額500万円は達成したが、現在は第2目標に向けて募集中だ。今月26日が締め切りなので、趣旨に共感した人はぜひサポーターになってほしい。

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