火山

急成長する海底火山 米国版西之島の煮えたぎるカルデラに大接近!

 噴火活動を再開した小笠原諸島の西之島と同様、世界中の火山学者が注目を寄せる海底火山が北太平洋にある。わずか5カ月で3倍の広さに急成長したボゴスロフ島だ。米国の地球科学者が沿岸警備隊の協力のもと、いつ噴火するかわからない火山島への接近に挑んだ。

 

 アリューシャン列島のボゴスロフ火山は、水深1600メートルの海底からそびえ立つ無人島で、海面に見えているのは山頂火口にあたる。18世紀に発見されて以来、波の侵食で次第に破壊が進んだこの島は、アラスカ周辺のトドやオットセイなどの休息地として知られていたが、昨年12月の噴火以来、20回以上の噴火を繰り返し、火山堆積物によって海岸線が激変。島の面積は噴火前の3倍近い1平方キロメートル近くまで成長を遂げた。

 

 島の上空からとらえた写真を見比べると、今年1月には入り江を囲むように「く」の字をしていた島が、勾玉(まがたま)状になり、かつて入江だった部分が完全にカルデラ湖になったことがわかる。

 

 現在もいつ噴火してもおかしくない状態だが、米地質調査所(USGS)の研究員マックス・カウフマン氏は今月8日、米沿岸警備隊の協力を得て、ボゴスロフ島への接近に挑んだ。

 

 公開された写真を見ると、冷たい群青色の海に囲まれた島の中央のカルデラ湖からは、地下のマグマで温められたと見られる湖水が、まるで温泉のように湯気を上げているのがわかる。

 

 隆起した溶岩ドームのふもとには、もうひとつの小さなカルデラ湖があり、こちらは蒸気を上げてはいないが、湖水が緑色に変色している。

 

 アラスカ火山観測所(AVO)の研究チームは、「盛んな噴火活動と波の浸食でひんぱんに姿を変える島だったが、この数カ月間の変化はあまりにも劇的だ」とし話している。なお、ボゴスロフ山は日本時間17日午後3時半過ぎに爆発的噴火が発生し、噴煙の高さが10キロ上空に立ち上がった。アラスカ火山観測所は、警戒レベルを最上位の「赤」に引き上げ、付近を航行する航空機や船舶に警戒を呼びかけている。

 

■国内の火山の現状については、ハザードラボ「火山マップ」をご覧ください。

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