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巨大星「産声あげる瞬間」吹き出すガスの回転とらえた!国立天文台

 国立天文台の観測チームは、チリのアルマ望遠鏡を使って、オリオン大星雲のなかに潜む、生まれたばかりの恒星から勢いよく吹き出すガスの回転を捉えることに成功した。13日付の科学雑誌『ネイチャー・ストロノミー』電子版に掲載された。

 

 星は、宇宙空間を漂うガスのかたまりが、自分の重力に引っ張られて収縮することで形成されると考えられている。収縮にはガスの回転速度が速まると予測される一方、地球から観測できる星は緩やかに自転しているため、どのようなメカニズムが働いているかが謎だった。

 

 国立天文台の廣田朋也氏らの研究チームは、世界最大の電波望遠鏡を使って、地球から約1400光年離れたオリオン大星雲のなかに位置する、誕生して間もない原始星「オリオンKL電波源I(アイ)」を観測。

 

 その結果、原始星の周りで回転するガスが放つ電波をとらえ、動きを調べたところ、星を取り巻く円盤の外縁部から上空に向かって吹き出していることがわかった。

 

 原始星から吹き出すガス(アウトフロー)の観測は難しく、そのメカニズム解明されていなかったが、今回の観測によって、ガスの円盤が回転する遠心力によって外側に放射されていることが判明した。

 

 太陽よりも重い質量を持つ星の誕生には、いまだ数多くの謎が残されているが、回転しながら吹き出すガスを明確にとらえた今回の観測成果は、その謎の解明に一歩近づいたとして、注目が寄せられている。

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