医療技術

閲覧注意!皮膚の色素沈着と脱色が同時進行 腕がまだら化する31歳男性 カナダ

 カナダ・アルバータ州の大学病院に最近、皮膚の色が数カ月の間に急速に変化している31歳の男性が運び込まれた。患者の腕は、静脈や毛細血管に沿ってメラニン色素が抜け落ち、まるで「塩胡椒をふった」ように毛穴ばかりが目立っていたという。

 

 臨床医学誌『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に今月13日に掲載された報告書によると、カナダ・エドモントンのアルバータ州立大学の病院救急部に、過去8カ月にわたって、ひどい息切れと肌の色の変化が続く31歳の男性患者が搬送された。

 

 診察したマライア・ギバーソン医師によると、男性の腕は毛穴と静脈に沿って皮膚の色が濃くなる色素沈着が起こり、それ以外の部分は逆に色素が抜けて白斑化が進んでいた。

 

 そこで皮膚組織の細胞を採取して病理検査を行なった結果、表皮の下にある、コラーゲンによって構成される真皮が硬くなっていることが判明。真皮のごく上層にあたる乳頭層と呼ばれる部分では、色素が失われ、メラノファージというメラニンを食べる細胞の存在が確認された。つまり、この男性患者の腕の皮膚では、色素の沈着と脱色が同時進行していたわけだ。

 

 さらに息切れの症状を詳しく検査したところ、間質性肺炎を発症していることもわかった。間質性肺炎とは、肺の壁に炎症や損傷が起こって、どんどん厚く硬くなって酸素を取り込みにくくなる病気で、ウイルス感染が原因の場合もあるが、全身の臓器に機能障害が起こる膠原(こうげん)病など、原因はさまざまだ。

 

 マライア・ギバーソン医師は、皮膚や肺の硬化をもたらしたのは、膠原病による全身性強皮症が原因だとして、炎症性疾患の治療に使う合成副腎皮質ホルモン剤のプレドニゾンと、免疫活動を抑制するミコフェノール酸モフェチルを投与したところ、一部で改善傾向が見られたという。

あなたにオススメの記事