医療技術

赤ちゃんのお腹にもうひとり 封入奇形児の摘出手術に成功 インド

 インド西部ムンバイ近郊の病院で先月、新生児の体内にもうひとりの胎児がいることが判明し、医師を驚かせた。母親が妊娠した双子の一方が、成長過程でもうひとりの胎児の中に取り込まれてしまう奇形で、赤ちゃんの出産後に無事摘出されたという。

 

 海外メディアの報道によると、先月20日、ムンバイ近郊のテーン市にあるビラール病院で、19歳の女性が男の赤ちゃんを出産。生まれたばかりの赤ちゃんは、5日後に別の小児病院に移され、体内にいるもうひとりの胎児を取り出す手術を受け、無事成功した。

 

 医者が最初に異常に気づいたのは、妊婦健診のとき。超音波検査で胎児のようすを確認している最中に、胎児の内部におかしな塊があることに気づき、詳しく調べた結果、赤ちゃんの胃の背後に、もうひとり未成熟な胎児がいることを確認。この胎児には脳と手足はあったが、頭蓋骨はなかったという。

 

 封入奇形児とか、胎児内胎児などと言われるこの現象は、外科技術専門誌『Journal of Surgical Technique』の2010年の報告によれば、50万人にひとりの割合でしか発生しておらず、これまでに報告された症例は100ケース程度。

 

 インドの女性を担当した産婦人科医のニーナ・ニチラーニ博士によると、母親は双子を妊娠したが、妊娠13週目で片方の胎児は成長を止めて、もうひとりの赤ちゃんの体内に寄生するように取り込まれたとして、「封入奇形児は宿主の赤ちゃんのへその緒を通じて栄養分を奪っていたと考えられます」とコメントしている。

 

 摘出された胎児の大きさは7センチ弱、重さは150グラムほどだった。母子は今も入院中だが、どちらもその後の健康状態は良好で、退院の日を待ちかねているという。

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