歴史

第二のポンペイ?火災を受けた土の中からローマ時代の広場が出現 フランス

 フランス南東部リヨン郊外の建設予定地から、西暦1世紀ごろのローマ帝国時代に作られたモザイクタイルの遺跡が発見された。現地では火災で焼失した広場の跡だとして、ヴェスビオ火山の噴火で地中に埋もれたイタリアの遺跡にちなんで、「小さなポンペイ」と呼んでいる。

 

 遺跡が出土したのは、リヨンから南へ30キロ離れたサント=コロンブ地区。近くを流れるローヌ川の対岸にあるヴィエンヌは、古代ローマ帝国の植民地として栄えた歴史がある都市で、現在も数多くの中世の宗教遺跡が残っている。

 

 今年4月、考古学者ベンジャミン・クレメント氏が率いるチームは、ローヌ川のほとりに位置する5500平方メートルの集合住宅の建設予定地を調査中に、土壌の下にモザイクタイルを敷きつめた建造物の遺跡を発見。調査の結果、西暦1世紀ごろに建てられたローマ時代の商業広場だと判明した。

 

 遺跡全体の広さは1350平方メートルにも及び、考古学チームは両替商や庭園広場、ワイン蔵などほか、哲学堂と見られる建物があったと考えている。

 

 これらの建物は300年ほど使われていたのち、4〜5世紀ごろ起きた二度にわたる火災で焼損。遺跡は、炭化した木の梁やレンガなど大量のガレキの中に埋もれていたことから、チームは「小さなポンペイだ」と呼んでいる。

 

 二度の悲劇にもかかわらず、鮮やかな色を残すモザイクタイルには、神話に登場するワインの神様のバッカス(=ディオニソス)を追いかけまわしていた女の絵などが描かれている。

 

 このモザイクタイルは今後、綺麗に剥がされて保管され、ヴィエンヌ市のローマ文明博物館で展示されるという。

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