防災知識

筋交いの緩みが巨大地震時にシャキーン!高層ビルの変形防ぐ技術 広島大

 柱と柱の間に設置する「筋交(すじか)い」を、あらかじめゆるめた状態で設置し、巨大地震の発生時にテンションを張るような構造にすることで、高層ビルの変形を防ぐ新たな耐震補強技術を、広島大学の研究グループが開発した。

 

 筋交いとは、柱と柱の間に斜めに入れて耐震性を補強する部材を指し、建築基準法では一定の割合で設置が義務付けられているが、首都直下型や南海トラフなどの巨大地震では、ビルが設計された当時の想定をはるかに上回る揺れが予想されることから、新たな耐震補強技術が求められている。

 

 広島大大学院の田川浩教授のグループは、「テンションロッド」という比較的安価な部材を筋交いに使うことで、巨大地震による高層ビルの変形を抑止する技術を開発した。

 

 通常は、柱と柱の対角線上に交差するように設置する筋交いを、最初からゆるめた状態にして起き、横揺れの力が働いたときに初めて、張りつめるようにしたもので、20階建ての高層ビルを想定した実験では、建物の揺れの加速度や変形を低減できる効果があると実証された。

 

 田川教授は、「今後はほかの免震装置と組み合わせる技術や、20階建て以上の建物にも適用できる技術についても研究していく」と話している。なおこの研究成果は、国際的な建築学誌『The structural design of tall and special buildings』に掲載された。

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