テクノロジー

「涙」に圧力を加えると「電気」ができる…アイルランド研究

 アイルランドのリムリック大学ベルナール研究所のチームは、涙や卵白、唾液、ミルクに含まれるたんぱく質に、圧力を加えると電気を生み出す「圧電効果」を発見した。米国の『応用物理学誌(Applied Physics Letters)』に2日付で発表された。

 

 圧電効果とは、水晶など特定の物質に圧力を加えると、ひずみができて電圧が発生する現象のことで、キュリー夫人の夫として知られるピエール・キュリーと兄のジャックが発見。圧電効果を理解するうえでわかりやすい例はライターだ。着火石に圧力を加えて、高い電圧を発生させることで火花(電流)が生まれ、ガスに着火する。

 

 圧力を加えることで電気エネルギーに変換させる圧電の原理は、携帯電話やスピーカー、海底探査用のソナーなど、幅広くさまざまな用途に応用されているが、その材料は石英などの結晶やセラミックスなどのほか、乾燥した骨にも圧電効果があると言われている。

 

 リムリック大学の物理学研究チームは今回、ヒトの涙や母乳、唾液のほか、卵白に大量に含まれる「リゾチーム」というたんぱく質の結晶にも圧電効果があることを突き止めた。

 

 この発見は今後、患者に投与した薬剤が、体内の目標の患部で効果を発揮するようコントロールしたり、鉛などの有害物質を使わない太陽光発電システムなどに応用できるとして注目が寄せられているという。

 あなたにオススメの記事