トピック

「指のミイラ入りカクテル」盗まれた指が帰ってくる カナダ

 アラスカとの国境に近い、カナダ北西部にドーソン・シティというゴールドラッシュで湧いた街がある。当時の雰囲気を残した建物が立ち並ぶ街並みが魅力だが、最近、この街のホテルに長年伝わる名物が盗まれた。足の指のミイラの盗難事件だ。

 

 王立カナダ警察を巻き込む大事件に発展したのは、クイーンズ通り沿いにあるダウンタウンホテルが舞台。1973年以来、バーの名物になっている「サワートゥー・カクテル」に入れる指のミイラが今年6月、何者かに盗まれたのだ。

 

 このミイラ、人間の足のつま先を半年以上塩漬けにして乾燥させたもので、ハンマートゥなど骨が変形する病気にかかった人などのつま先を利用して作っているもので、これまでに匿名で10本の指が寄贈されたというから驚き。

 

 バーでカクテルが提供されるようになってから40年以上経つが、10万人以上が指入りグラスを傾けた。この特別な一杯に挑戦するには、何段階かステップを踏まなければならない。まずは、バーでサワートゥー・カクテルクラブの会員になってから、ウィスキーを注文。

 

 たいていの人は、カナディアン・ウィスキーをベースに蜂蜜をミックスさせたアルコール度数40度以上のユーコン・ジャックをオーダーする。ショットグラスが手元に運ばれたら、いよいよ指のミイラをポトリ。大事なのは一気に飲み干すこと。唇がつま先にキスしたら、周りの客からの拍手喝采が待っている。

 

 2013年には酔っ払った客が勢いで指ごと飲み込んでしまった事件もあったが、このときは替えのつま先があった。しかし今回はスペアがなく、困ったダウンタウンホテルが警察に被害届を提出。カナダや全米で大きく報じられた三日後、警察とホテルに犯人からの電話が入り、その二日後には謝罪の手紙とつま先が入れられた小包が送られてきた。

 

 犯人の英語にはフランス語の訛りがあったことから、ケベック州出身の男の可能性が高く、会員登録証を調べればすぐにでも「足」がつきそうだが、今回は無事帰ってきたため、見逃すことにしているという。

 あなたにオススメの記事