感染症

第2のエボラ熱か?治療法がないマールブルグ病流行のおそれ WHO

 世界保健機関(WHO)は7日、アフリカ東部ウガンダとケニアの国境地帯で、マールブルグ病が発生し、これまでに医療関係者ふたりを含む5人が感染し、3人が死亡したと明らかにした。マールブルグ病は、感染経路が明らかにされておらず、重症化するとエボラ出血熱によく似た症状を引き起こし、死亡率は最大88%だ。

 

 WHOの発表によると先月17日、ケニアとの国境に近いウガンダ東部の山岳地帯に住む50歳の女性が発熱や出血、下痢などの症状で死亡。保健機関が提出した血液サンプルをウイルス研究所で分析した結果、マールブルグウイルスを検出。

 

 その後の調査で、女性の兄も3週間前の9月20日に高熱や嘔吐の症状で入院し、その日のうちに死亡したことがわかった。女性は兄を看取った22週間後に発症。さらに女性を病院に連れて行った別の兄弟も感染の疑いがあるが、入院することを拒否して地元に戻ったという。

 

 その後の調査で、女性の亡くなった兄の自宅近くには、洞窟があり、コウモリがたくさん生息していることがわかった。マールブルグ病は発症が突発的で、自然界からヒトへの感染メカニズムは明らかにされていないが、WHOによると、ルーセットオオコウモリがウイルスの宿主だと考えられている。

 

 マールブルグはエボラ出血熱と同じフィロウイルス科に属していて、よく似た症状を引き起こす。1967年にドイツのマールブルグとフランクフルトで集団感染が発生、その後セルビアでも大流行した。このときの流行は、ウガンダから輸入したアフリカミドリザルを使った動物実験が原因で、その後もアフリカ各地で流行が報告されているという。

 

 コウモリが住んでいる洞窟や鉱山に近寄った観光客が感染したというケースも確認されていて、ヒトからヒトへは血液や体液、排泄物で汚れた寝具や衣類に接したり、性的接触で感染する危険性が高い。

 

 ウガンダで死亡した三人の診断に当たっていた医療関係者も感染した可能性が高く、先月末時点で患者に接した150人以上に感染リスクがあるという。

 

 WHOは第2のエボラ出血熱拡大を未然に防ごうと、両国保健省に対してウイルス防護キットの提供を行うとともに、医療・検査機関へのサポートを開始した。

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