医療技術

突然「ポパイ化」した老人 二日でムキムキ腕になる 神奈川県

 マッチョなボディーを夢見て、日々ダンベル運動に励みながら上腕二頭筋を鍛えている人も多いと思うが、神奈川県の79歳の男性は、たった二日間で腕の筋肉がムキムキになってしまった。整形外科医が下した診断名は、その名もズバリ「ポパイのサイン」だった。

 

 米マサチューセッツ内科外科学会が発行する医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に今月16日に掲載された報告によると、この患者は病院を訪れる二日前、物を持ち上げた際、左肩にブチっという音とともに鋭い痛みを感じた。その後、右腕はなんの変化もないのに、左腕だけに力コブが現れるようになった。

 

 湘南鎌倉総合病院外傷センターの土田芳彦医師は診察の結果、上腕二頭筋腱の断裂による「ポパイのサイン」だと診断した。上腕二頭筋は、力こぶを作る筋肉として知られるが、肩の関節とつながっている長い腱(長頭腱)が磨耗して切れると、筋肉が下の方に移動して、肘の関節のすぐ上に膨らみが現れるというもの。

 

 肉体労働に従事している中高年男性に比較的よく見られる症状で、この患者のように重い物を急に持ち上げる動作をしたときや、高いところにある物を支えようとした瞬間に起こるケースがあるという。

 

 上腕二頭筋腱の断裂は、神経に差し障りがなければ外科的手術の必要がなく、土田医師らはこの患者に、非ステロイド性抗炎症薬による治療方法を勧めた。その結果、力コブはそのままだったが、4カ月後には痛みが軽減され、日常生活を送るうえで問題はない状態にまで回復したという。

 あなたにオススメの記事