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生きる化石ウナギザメ 凶悪な面構え! ポルトガルで捕獲

 赤塚不二夫の漫画でおなじみのウナギイヌは、頭はイヌで、胴体がウナギという架空のキャラクターだが、ここで紹介するのは古代ザメの一種。水深500〜1500メートルの海底に生息する「ウナギザメ」だ。

 

 ポルトガル最南端のアルガルヴェ地方の沖の北大西洋で今年8月、トロール漁船の網に奇妙な姿の魚がかかった。漁師からの一報を受けて、アルガルヴェ大学の海洋科学センターのマルガリータ・カストロ教授が現場に駆けつけたが、時すでに遅く、深海からの急な圧力の変化に耐えられず死んでいたという。

 

 漁師が驚いたのも無理はない。英語で「フリル・ザメ(Frilled shark)」という可愛らしい名前がウソのような凶悪な姿をしたこの生き物は、原始的なサメの特徴が残っていることから「生きている化石」と呼ばれるカグラザメの一種。日本語では「ウナギザメ」とか「ラブカ(羅鱶)」と呼ばれている。

 

 大きなアゴを持ち、鋭い牙は先端が三つまたに分かれており、タコなど自分の体の半分くらいの大きな獲物を飲み込むことができる。これまでに約8500万年前の白亜紀の牙の化石が見つかっていることから、白亜紀か、もしくはさらにさかのぼって1億6500万年前のジュラ紀後期の系統だと考える研究者もいるが、化石自体の発見が全部で10個程度しかないので、正確な起源は分かっていない。

 

 ポルトガルで捕獲されたのは、1.5メートルほどのオスだったそうだが、これまでに北極圏のノルウェーやニュージーランド、米国沿岸やチリなど世界20カ国以上で発見されており、なかでも駿河湾や相模湾では、ウナギザメが誤って漁網にかかることが多い。

 

 今年4月にはアイドルグループTOKIOのメンバーが、日本テレビ系列のバラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』のロケで、東京湾で生きた個体を捕獲して海に逃がしている。

 

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