軍事

新型ICBM「米国全土を攻撃可能」北朝鮮が誇示 安保理が緊急会合

 北朝鮮が29日未明に発射した弾道ミサイルについて、同国国営メディア『労働新聞』は、「米国本土全域が攻撃可能な新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)だ」と発射実験の成功を誇示した。

 

 北朝鮮は日本時間29日午前3時18分ごろ、首都平壌近郊の同国西岸付近から1発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。

 

 労働新聞によると、「火星15型」と名付けられたこのミサイルは、最大高度4475キロ上空に到達し、距離950キロを53分間かけて飛翔し、目標地点とされる青森県西方約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

 

 金正恩朝鮮労働党書記長は、現地を視察して、「今日は我が国の核ミサイル技術が完成した歴史的な日だ」と満足したという。

 

 同紙によると、発射されたミサイルは、北朝鮮製の「9軸強行発射台車」という移動式の発射台で打ち上げられたもので、油圧装置や電気制御装置、動力源など、あらゆる技術が100%国産だとしている。そのうえで、「首都ワシントンを含む米国本土全域を攻撃できる超大型重量級の核弾頭を装着できる新型大陸間弾道ミサイルを自分たちの力と技術で開発した」と主張した。

 

 菅義偉官房長官は30日午前中の会見で、「北朝鮮が公開した画像を分析した結果、弾頭部分が丸みを帯びている形状であることから、今年7月に2度発射されたICBM級の弾道ミサイルとは異なる新型である可能性が高い」と述べた。

 

 一方、中国は再びメンツを潰された。トランプ米大統領の訪問を受けて、中国は今月、習近平国家主席の特使を北朝鮮に派遣したが、金正恩氏に会えなかったばかりか、特使が帰国した直後の今回のミサイル発射で、北朝鮮に対する指導力の弱体化を内外に示す結果となったからだ。米政府は29日、中国政府に対して北朝鮮への石油輸出停止を求めるよう働きかけた事実を明らかにした。

 

 日米が北朝鮮に対する「圧力強化」を訴える反面、「対話による平和的な解決」を主張する韓国政府にとっても、日米韓三ヵ国間に存在する不協和音を印象づけている。

 

 国連安全保障理事会は30日朝、公開で緊急会合を開いて北朝鮮に対する対応を協議している。制裁強化をめぐっては、中国とロシアが一貫して慎重姿勢を主張しており、その行方に注目が集まっている。

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