歴史

ジュラシック・パーク実現か?1億年前の恐竜の血を吸ったダニ 琥珀から発見

 ミャンマーの白亜紀の地層から発掘された琥珀の中に、恐竜の羽毛をつかんだマダニが見つかった。英オックスフォード大学やスペインの合同グループは、「1億年前の恐竜の血を吸ったダニ」だとして、吸血鬼「ドラキュラ」にちなんだ名前をつけたと英科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』で発表した。

 

 琥珀は、樹液に含まれる天然樹脂が長い年月をかけて化石となったもので、虫や植物が入ったものは、宝飾品として珍重されている。

 

 オックスフォード大学自然史博物館のリカルド・ペレス・デ・ラ・フェンテ教授やスペイン地質調査所などの合同グループは、約9900年前の白亜紀の地層で発掘された琥珀に、見たことがない複数のダニが入っているのを発見。このうち、1匹のマダニは羽毛に絡まっており、別のダニは血をいっぱいに吸って、他のダニの8倍ほどにふくれあがっていた。

 

 ほかにもカツオブシムシの幼虫が毛髪のような繊維にくっついているのが見つかった。この虫は、死んだ動物や昆虫の皮膚や羽を食べる習性があり、現代の仲間は動物や鳥などの巣に寄生していることから、羽毛は白亜紀の恐竜だと推測されるという。

 

 白亜紀にダニが生息していたことは、これまでの研究でも明らかにされてきたが、当時のダニの化石は希少で、宿主はどんな生き物で、何を栄養源にしていたかは解明されていない。研究グループは、最古のダニの標本だとして、吸血鬼「ドラキュラ」にちなんで「ひどいドラキュラダニ(Deinocroton draculi)」と名付けた。

 

 琥珀に閉じこめられた古代の蚊から、血液中のDNAを採取して、恐竜を再生する『ジュラシック・パーク』を彷彿とさせる発見だが、琥珀の中では樹脂やミネラルの沈着によって、DNAが壊れてしまうため不可能であるうえ、ダニがどんな羽毛恐竜の血を吸っていたか特定も難しいという。

 

 6600万年前の白亜紀に恐竜が絶滅した後も、系統の一部は鳥類として進化し、今もなおダニが寄生を続けている。約1億年前から宿主の血を吸い続けているダニは、氷河期を生き抜いただけでなく、現代も繁栄を続けるスゴいヤツなのだ。

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