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2017年動物対決最終決戦!サメVSハリセンボン 勝ったのはどっちだ?

 世界中に生息するサメの仲間。その象徴とも言える牙は、抜けても次から次へと新しい歯が生えてくるため、強さのシンボルとして、アクセサリーやお守りにするサーファーもいるが、そんな海の暴れん坊でも歯が立たない存在があった。全身にトゲを持つハリセンボンだ。

 

「海の殺し屋」の名がすたるような哀れな姿は、海洋生物学者ローレン・アーサーさんが今年4月、インド洋の島モルディブのサンゴ礁で目撃したものだ。インド先端から350キロほど南西に位置するバア環礁には、温かい海洋に生息するレモンザメというサメが出現することで知られる。

 

 レモンザメはその名のとおり体の色の黄色味が強く、最大で4メートルほどに成長。臆病な性格だが、人に対する攻撃例も報告されている。

 

 当時、アーサーさんはアミラ・フシというリゾート施設を拠点に付近の海を調査していたが、リゾートホテルの庭師から盛んに呼び止められて海岸に降り立ったところ、息を引き取った直後のレモンザメに遭遇。広げた口の中にはパンパンに膨らんだハリセンボンがいたことから、「鋭いトゲが口の中に引っかかり、飲み込めなかったのだろう」と推測している。

 

 英国海洋生物学会の専門誌に2005年に掲載された論文では、獲物の肉を消化した後に、口から胃袋を出して裏返し、消化しきれないウミガメの甲羅などを吐き出す「エバーション(eversion=裏返し)」という行動をとるサメの報告がある。しかし、モルディブのレモンザメのケースでは、吐き出そうにもハリセンボンのトゲが深く刺さり、さらにハリセンボンの膨らんだ体によって、窒息死をまねいた可能性があるという。

 

Stomach eversion in a free-living shark from Juerg Brunnschweiler on Vimeo.

 

 今年5月には、イルカの喉に食べたタコの触手が張り付いて窒息した事故も報告されている。皆さんも正月のお餅にはくれぐれも注意してほしい。

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